JIU農園で農業・園芸について多角的な実習を展開

 城西国際大学 環境社会学部では学内外6箇所に農・園芸の実習フィールドを保有しています。これらのフィールドを総称してJIU農園と呼んでいます。JIU農園はそれぞれ特別の目的があり、相互に連携しながら教育・研究活動に利用されています。各フィールドでは植物の栽培技術を学ぶだけではなく、環境負荷を低減し、心と身体の健康を増進する緑や食品づくりを行なっています。また、大多喜町にある薬草園では、薬学部との連携の下で、アロマテラピーや園芸療法などに有用な植物についての学びの場として、活用しています。

JIU農園の構成

キッチンガーデン (東金キャンパス)


葉物野菜を栽培中の冬のキッチンガーデン

 学内の園芸実習室前にあり、主に野菜や花を栽培する、家庭菜園のモデルガーデンです。「ガーデニング実習I」、「家庭菜園」で主に利用されます。資材を保管するビニールハウス2棟が併設されています。

 
栽培だけでなく、花壇や園路づくりなど、ガーデニングの基礎を学びます

温室 (東金キャンパス)


ガラス温室

  キッチンガーデンの横にガラス温室があり、「育苗実習」をはじめとする多くの園芸系授業で使用されています。温室では主に稚苗の育苗、多肉植物、サボテンの栽培が行われています。また収穫物の乾燥、雨天時の作業にも使用されます。資材を保管するプレハブ倉庫2棟とビニールハウス1棟が併設されています。

 
左:温室内での育苗作業、 右:苗のほか多肉植物を栽培しています

イネーブルガーデン(東金キャンパス)


早春のイネーブルガーデン


  学内のピアノ池とグラウンドの間に、イネーブルガーデンとビオトープがあります。イネーブルガーデンは園芸療法(園芸を利用したリハビリテーション)を実践するためのフィールドで、花壇とレイズドベッド(車椅子などでも利用できるように設計された立ち上がり花壇)で構成され、主に「園芸療法実習」で使用されます。
  ビオトープは自然復元を目的に、水棲生物の生息地となるよう池の水を循環させている人工の流れです。またビオトープ横には小型の太陽光発電パネル(168W)と風力発電機(64W)が設置されており、発電した電気は鉛電池に蓄電して、イネーブルガーデンの夜間照明として使用しています。

 
左:イネーブルガーデンでの花植え、 右:ビオトープと太陽光・風力発電機

風の農園 (東金市求名駅前)


風の農園全景
堆肥を投入するため、更地にしたところ


  風の農園は学外の求名駅前にある畑です。ジャガイモ、サツマイモなどのイモ類、ダイズ、カボチャ、スイカ、ネギなど多様な作物を栽培しています。実習授業のほか、園芸クラブがジャンボカボチャ(飼料用品種のアトランティック・ジャイアント)を栽培しており、TVのニュース番組にもとりあげられました。
以前は水がなく、潅水に困りましたが、上総掘りで井戸を作ったため、現在は動力ポンプで潅水できるようになっています。

  
左:ジャガイモの土寄せの指導風景、 右: 収穫されたサツマイモ

田んぼ (東金キャンパス隣接地)


夏の田んぼ
手前の色の濃い部分が古代米


  高円宮殿下記念スポーツパーク(城西国際大学サッカー場)の並びに「田んぼプロジェクト(ガーデニング実習II)」の田んぼがあります。このプロジェクトでは昔ながらの稲作を通じて、農業の多面的機能について学習しています。
  田んぼではコシヒカリと赤米(古代米)を栽培しており、田植えから稲刈り、はさ掛け、脱穀、精米まで、ひと通りの作業を手で行っています。この活動を通じて、植物の栽培技術だけでなく、食べ物ができるまでの過程を知ったり、耕作放棄地問題などの農業の諸課題について学びます。
  また、田んぼの生き物調査を実施するなど、農業と自然環境保全の関係についても学習します。今までの調査では、ヒミズ(千葉県レッドデータブック  一般保護生物)、ヒバカリ(同 一般保護生物)、ニホンアカガエル(同 最重要保護生物)、ドジョウ、モツゴ(同  一般保護生物)、シオカラトンボやハラビロカマキリなどを観察することができました。

 
左:地域の方や留学生も参加しての田植え、 右:稲刈り

木村農園 (千葉県佐倉市)


景観作物としてナタネを栽培し、
バイオディーゼルを作成しました


  木村農園はJIU農園の中でも最も広く、約3,500平方メートルあります。木村農園では主に都市近郊の小規模農業の活性化に関する、実践的な教育・研究活動を行なっています。特に景観作物の栽培を通じた観光農業の可能性や、特産品開発を通じた農村地域の活性化を主なテーマとしています。
  2012年度は在来ダイズ(小糸在来)の栽培を行い、伝統品種の保存と活用について学びました。収穫したダイズは納豆や味噌に加工し、大学のアンテナショップ「カリヨン」での販売を目指しています。


在来ダイズの収穫作業