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道の駅でパソコン解体体験を指導

環境社会学部の学生が子どもたちに環境教育

 

 環境社会学部では、「レアメタル・プロジェクト」の一環で、「親子で楽しむパソコン解体体験」を、7年前から年間数回実施しています。

 4月22日(土)、大学近くの道の駅「みのりの郷東金」の情報コーナーで、13時から16時まで、子どもたちを対象にした「パソコン解体体験」を実施しました。環境社会学部の社会人学生2名、一般学生1名、卒業生(社会人)1名の4名が、子どもたちの解体の指導と手伝いを協力してくれました。

 

■ なぜ、パソコンを解体するの?
 われわれの生活の一部になっているパソコンや携帯電話、家電製品、自動車などには、地下資源の希少金属が材料として使われています。それらの機器には大量の鉱物資源が眠っていますので、都市の中にある鉱山という意味で「都市鉱山」と称しています。
 31種類の希少金属=レアメタルのうち、パソコンには20種類が使われています。不要になったからといって廃棄すれば、廃棄した分だけレアメタルは減っていきます。廃棄し続けたら、あと数十年でレアメタルの多くはなくなりますので、パソコンだけでなく、携帯電話、家電製品、自動車、医療機器など、レアメタルを多く使っている機器は製造できなくなります。
 日本ではレアメタルは採れませんので、輸入に頼っているのが実態です。今のところ、レアメタルに代わる金属の発見はありませんので、残存量が減るばかりのレアメタルは、リサイクルする以外に命を永らえる方法はありません。
 下の表は、36種類のレアメタルのうち、主なものの国内消費量・生産量・採掘可能年数を示したものです。10年ほど前に発表された数字ですので、現在はもっと深刻な状態です。

表:主なレアメタルの状況

 

■ 子どもたちの解体能力
 環境社会学部では、1期生から「レアメタルプロジェクト」を立ち上げ、地域の方や子どもたちに、そのことを訴えながら、パソコンや携帯電話の解体体験を実施してきました。子どもたちにとってはひとつの環境教育です。
 子どもにとっては、レアメタルを理解するというよりも、家庭では「触ってはいけません」「壊してはいけません」と注意されることの多いパソコンを、壊すことができる絶好の機会という程度だったようです。また、パソコンの中はどうなっているのか、といった関心から、親御さんを誘って一緒に解体をする子どももいました。子どもは真剣に熱心に解体に取組み、その解体能力は驚くほどです。ノートパソコンなら1時間程度で解体します。
 3歳から小学校2年生までの子どもたちでしたので、地下資源の希少性を理屈で教えるよりも、まずは解体の面白さを感じてもらうことが大切だと考えてのイベントでした。大きくなって資源のことを知った時に初めて、小さい時の体験を思い出してもらえるだろうと考えました。
 しかしある母親の話は、まさにわれわれの考えた成果を示すものでした。
 その話とは、イベントの翌日、親子で物理の原理を教えるイベントに行かれた時の話しでした。そこにレアメタルのことが紹介されていて、小学校1年生の子どもさんは「あっ、昨日の!」と言って関心を示し、意味をなんとなく理解されたそうです。体験をすることで何らかの意識づけができ、いつか思い出してもらえると考えていたことが、早速、実を結んだのです。資源の大切さを理解してもらえたとしたら、環境教育に一役買ったといえましょう。
 今回は、子ども10名(親が12名)、大人9名の参加者でした。これからも、1ヶ月か2ヶ月に1度、この体験教室を実施することにしています。

 

みのりの郷東金4/22
解体後の分類のための回収箱と机上の解体道具

 

レアメタルリサイクル体験1
社会人学生の指導でネジをはずすところからスタート

 

レアメタルリサイクル体験2
大人は大型のデスクトップを短時間で解体

 

レアメタルリサイクル体験3
小学2年生は一人で2台のパソコンを解体

 

レアメタルリサイクル体験4
親子で協力して解体作業