2008.5.13(火)〜6.11(水)
プルチョウ・コレクション
The Plutschow Collection
あるジャパノロジストの視点―源氏絵、歌仙絵を中心に

1964年、国費留学生として来日した私は、日本の民族、民間信仰、祭などに魅せられ、全国各地の郷土玩具や人形の収集に熱中しはじめました。土や木、紙などでできた愛すべき郷土玩具や人形のコレクションは、今では約500点にのぼります。

カリフォルニア大学ロサンゼルス校で教鞭をとっていた頃、ハラリ・コレクションに出会ったことなどがきっかけで、私の関心は絵画に向かいました。ハラリ・コレクションは、ハラリ氏が収集した日本美術コレクションで、当時私が顧問をしていたパシフィック・アジア美術館とともに、私自身もこのコレクションから3作品を入手することが出来ました。また茶の湯の稽古をはじめてからは、茶道具もレパートリーの一つとなりました。その他、狩野派、土佐派などによる歌仙絵や源氏絵など物語絵画、英一蝶、富岡鉄斎らの作品など、私のコレクションは徐々に広がっています。

我がコレクションの特色の一つは、画家の筆勢が感じられる作品が多いことと、絵と書が一体となった作品が多いことだと考えています。例えば《三十六歌仙画帖》には土佐派の絵に和歌が添えられ、絵と書(和歌)を共に楽しむことができるのです。

日本文化に強く魅了されたことではじまった私のコレクションが、この度、勤務する城西国際大学内の美術館で展示されることとなりました。今回は源氏絵、歌仙絵を中心に旧ハラリ・コレクションと、人形などもあわせて紹介します。私のような外国人の日本学者(ジャパノロジスト)は、しばしば日本の何に惹かれたのか、という質問を受けますが、この展覧会をご覧いただくことが、そうした疑問への回答の一助となれば幸いです。
2008年春  ヘルベルト・プルチョウ

主な作品
関連イベント
ヘルベルト・プルチョウ氏 講演会
2008.5.17(土)13:30〜15:00
演題:「日本美の伝統と創造」 
講師:ヘルベルト・プルチョウ(本学教授、国際人文学部長)
会場:図書館棟3階プレゼンテーションホールにて *参加無料/要予約
講師プロフィール:
1939年スイス、チューリヒに生まれる
1962年パリ大学東洋語学部ロシア語専攻卒業
1968年コロンビア大学日本研究部日本文学科博士課程修了、博士号取得(73年)
1973年カリフォルニア大学ロサンゼルス校助教授、同准教授(78年)、同教授(84年)
2005年より本学教授
主著など:『外国人が見た十九世紀の函館』、『グランド・ティー・マスター 十五代千宗室家元の茶道』、『江戸の旅日記』など

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