安川柳渓(1819~98)は、郷土の地誌をまとめた『上総国誌』を著し、優れた詩書画を残した幕末・明治期における東金屈指の文人です。
文政2年(1819)、山辺郡福俵村(現東金市福俵)の農家の次男として生まれた柳渓は、幼少より学問絵事を好み、東金に来遊した梁川星巌ら漢詩人と交わり、諸国を漫遊して儒者の篠崎小竹や南画家の貫名海屋、中林竹洞をはじめ文人墨客と親交を結びながら、独学で詩書画を学びます。柳渓は同好の士と詩社を結成して詩作に励み、画業では歴史人物画と崋椿系の花鳥画を得意としています。明治15年、17年(1882、84)の第1回、第2回内国絵画共進会への出品を除き地方で活躍し、画家との交流や、素封家の絵画コレクションに学んで画嚢を蓄え、求めに応じて様々な画題を手がけました。
このたびの展覧会では、画業に焦点をあて、東金近隣の旧家や寺社に伝えられた作品を展示し、歴史に埋もれた柳渓の足跡を紹介します。
ギャラリートーク(当館学芸員による展示解説)
11月11日、18日(土)午後1時30分~
《石雀睡猫図》明治6年(1873)
絹本着色、一幅、茂原市立美術館・郷土資料館蔵
開館時間:午前10時~午後4時
休館日:日曜日、月曜日、祝日
場所:城西国際大学水田美術館
(城西国際大学内 千葉県東金市求名1番地)
入館料:一般300円、高校生以下無料
●JR外房線大網駅またはJR総武本線成東駅乗り換えでJR東金線求名(ぐみょう)駅下車、徒歩5分
●車では、京葉道路・館山自動車道の千葉東ジャンクションより千葉東金道路に入り、東金インター下車、国道126号線を成東方面へ約20分、信号「城西国際大前」右折
●JR東京駅、JR横浜駅、JR西船橋駅、JR木更津駅、JR蘇我駅、JR大網駅、JR成東駅、JR東金駅、京成成田駅よりシャトルバス運行
問い合わせ:城西国際大学水田美術館
〒283-8555 千葉県東金市求名1番地
Tel.0475-53-2562
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