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千唐流の創始者の千歳強直(「知念」1898年沖縄に出生)は、新垣翁より三戦、古流の形、棒術などを学ぶ。また、富名越義珍先生は小学校の受け持ち担任であり、後に棒術を知念翁から、ともに伝授さる。また東恩納寛量先生から宮城長順先生とともに形サイファー、セーパイ、クルルンファー、テンショーを伝授さる。喜屋武朝徳(形チントウ、クーサンクー)、本部朝勇(形ウンスー、ワンスー)、花城長茂(形慈恩)などより形を伝授さる。大正のはじめ松涛会四谷道場の開設に貢献し、大塚博樹氏、小西康裕氏と技術指導交流。昭和23年、全日本拳法空手道普及会九州本部長に就任。(東京総本部富名越先生、関西本部摩文仁先生)昭和59年逝去。享年86歳。 千唐流の発展の特徴としては、自衛隊の空手道部を通じて全国・世界に普及した。現在国内では、全自衛隊空手道選手権大会でも優勝経験豊富な熊本健軍自衛隊などを中心として、各地の自衛隊駐屯地で千唐流空手が実践されている。関東の大学では、城西国際大学の他に、上智大学空手道部で千唐流が指導されている。なお、熊本県熊本市にあるルーテル学院高校では、千唐流空手が授業として導入されている。 指導者七井誠一郎については、高校一年生より空手を始め、熊本の千唐流空手総本部道場生として、初代および二代目宗家千歳強直先生に直接指導を受ける。また大学時代は、宗家の高弟で武道と東洋医学の研究者であり、東京三鷹市で快整体術研究所を主宰する中山隆嗣先生の下で空手の稽古を継続。これまで、南アフリカ、アメリカ、カナダ、アイルランド、香港などでも空手を通じた国際交流をおこなってきた。現在は沖縄に残る伝承伝統文化としての空手についての勉強を始めている。 なお、千唐流空手や伝統流派の空手についてご関心のある方には、次の図書を推薦いたします。 ●中山隆嗣著 『活殺自在になる―活性と破壊の禁断の奥義で』 (BABジャパン出版局、1998年) 千唐流については、次の著作等でも解説があります。 ●外間哲弘編著 『空手道歴史年表』(エムティ出版、2001年) 31頁参照 ●外間哲弘著 『沖縄空手列伝百人』 72頁参照 戻る |