検索
メニュー
メニュー

温暖化した世界で食糧を確保するためには ~イネーブルガーデンにミカンの苗木を植栽しました

  • 授業紹介

地球温暖化を防止することは重要ですが、温暖化することを前提に、その影響を緩和する準備を進めることも同じように重要です。そうはいっても、具体的にどのような準備ができるのでしょうか。ガーデニング実習での実践例を紹介します。

本学部のガーデニング実習では庭づくりや植物栽培を学習します。4月24日の授業では、学内イネーブルガーデンにウンシュウミカンの苗木を植え付けました。

180523a.jpg

ウンシュウミカンは平均気温15~20℃程度を適温とする果樹です。本学が所在する東金市の年間平均気温は約15℃なので、やや低温ぎみですが十分育ちます。2060年代には地球温暖化によって平均気温が4℃程度上昇するとの予測があるので、その頃には、東金市周辺はウンシュウミカンの生産適地となっている可能性が高いといえるでしょう。

農林水産省の研究では、九州や四国、本州でも和歌山や愛知などの現在のウンシュウミカン生産地の多くが高温になりすぎて、生産に適しなくなる、との予想が発表されています。そうなると、将来もミカンを食べ続けるためには、産地を移動させていく必要があります。

180523b.png
(農研機構果樹研究所成果報告「地球温暖化によるリンゴ及びウンシュウミカン栽培適地の移動予測」http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/fruit/2002/fruit02-36.html)

ウンシュウミカンの苗木が成木になって、生産が安定するには最低でも8年程度の時間がかかり、寿命は百年以上になります。今回植え付けた苗木も2060年代には成木となって、たくさんの実りをもたらしてくれるはずです。

ウンシュウミカンをはじめ、果樹の多くは生産の安定に時間がかかります。将来にわたって食糧を確保し続けるためには、温暖化した環境下での適地適作に今からでも取り組まなければなりません。気候に依存する農林水産業は、特に温暖化の影響が大きい産業です。地球温暖化への適応は生産者だけでなく、消費者も協力して取り組む必要がある、といえるでしょう。

(多田 充)