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環境を記憶に残す ― 人・建築・都市の記憶

  • その他

現在、都市環境における人の営みの歴史を辿るために建築やその集合でもある都市という空間文化の総体を記録することの重要性が認識されつつあります。そして具体的な都市環境の現況を記録しアーカイブすることの実践がさまざまな場所で試みられています。とくに、東京都内では、東京オリンピック2020を2年後にひかえ、ドラスティックに変容していく都市環境を記録しておくことが社会の中で求められています。

今回は、金子祐介助教が、本学部2年に在籍している学生たちとともに、そのようなアーカイブづくりに参加しました。今回の都市環境のアーカイブは公益財団法人ギャラリーエークワッドの主催で行われた企画で、参加者は8月4日に東京都文京区本郷一帯を歩き回り記録撮影を行いました。また、その撮影した作品は、ギャラリーエークワッドで2018年10月5日(金)- 10月29日(月)まで展示され、展示カタログ『−人・建築・都市の記憶する− レンズ付きフィルムによる写真展「100人の本郷」』としても出版されました。

今回の企画が行われた本郷界隈といえば、江戸の文化を愛した明治期の文豪が多く暮らしたことでも知られる大学街。そのこともあり樋口一葉旧居跡や金田一京助旧居跡などが当時の雰囲気とともに生きた遺構として残されています。また、この本郷という地は、上野の山や不忍の池を東に見下ろす台地にあります。そうした高台に立地した場所でもあることからもわかるように坂の多い町だということも再認識させられます。

ただ、当時の雰囲気や地形の起伏などは上記のように歩き体験してみないとわからないことが多いのですが、今を生きる若者はインターネットを介し入ってくる情報だけを信じ現実に存在する都市環境を体験することが少なくなってきているように思います。しかし、都市環境の中で紡がれた歴史は、その場に行ってみないとわからないことが多く存在しています。企画に参加した本学部の学生も都市環境の中から多くのことを学びました。

環境社会学部では、今後も、都市を実体験するとともにその環境の変遷を記録し次に繋げていく教育を追求していきます。とくに、本大学とともにある地方都市の環境について真摯に向き合っていこうと思っております。

カタログ表紙
展覧会会場風景