インターンシップ(No.7)コミュニティビジネスとフェアトレードに触発される

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「インターンシップ」で環境ビジネスを体験

環境社会学部の「インターンシップ」では、環境ビジネスの現場を学生自らが身をもって体験し、今後の就職活動等への取組みに向けての応用力を培います。

「インターンシップ体験記」の第7回目は、地域で「食育」を実践するため、安心・安全な食事と学び・集いの場を提供している株式会社ヴイ街なかで研修した学生2名のレポートをお送りします。

コミュニティビジネスとフェアトレードに触発される

環境社会学部3年 青木 友美

研修先

私は東京都北区十条にある「ヴイ街なか」(街なかダイニング)というレストランに、10日間インターンでお世話になりました。街なかダイニングとは、地域密着型のレストランで、コミュニティビジネスという分類に入ります。このレストランでは、食材は国産やオーガニックなどにこだわり、健康志向の料理を提供しています。レストランの2階はスタジオとして、地域の人が利用出来る場を提供しています。
また、地域にある養護学校卒業者を雇用して、障がい者雇用を積極的に行っています。今回のインターンシップで担当した主な仕事は、開店前の準備として清掃、開店後にはフロアーとキッチンに別れて、フロアーでは接客作業。キッチンでは食器洗いを担当しました。
私が興味を持ったのは、店内にあるフェアトレード商品を扱っている「フェアトレードコーナー」です。フェアトレードとは発展途上国の商品を仕入れて販売することで、途上国の製品の良さを知ってもらいつつ、販売量を増やす事で、途上国の経済発展に貢献するという貿易です。店内で実際に使用しているコースターや砂糖も、フェアトレード商品を使っています。フェアトレードを取り入れる事で、料理が出てくるのを待つ時間や、人と待ち合わせする時間を有効に生かして、お客様がフェアトレード商品に目を止め、より多くの人が興味を持つきっかけを作る事が出来ていると感じました。その他にも、街なかダイニングで使用する食材は国産物で、生協や十条駅近くの障がい者雇用を実践している食料品店などから仕入れています。

今後の学びに向けて考えたこと、役立ったこと

街なかダイニングは、地域の関係を重視しているレストランですので、街づくりに関心がある私にとって、この10日は地域ビジネスの難しさと面白さの両方を知った貴重な10日になりました。
これから仕事の選択をするに当り、どんな仕事に就くにせよ、地域を重視し、こだわるモノを持って仕事に当たらなければならないことを身を持って知りましたし、障がい者の実力の高さにも驚かされましたので、障がい者雇用についてももっと勉強したいと思うようになりました。

障がい者とともに働く貴重な体験

環境社会学部3年 海藤 義人

研修先

私は、株式会社ヴイ街なかで、実習を行ないました。
場所は、東京都北区十条で、十条駅前のよい立地です。
実際に実習したのは、平成24年8月7日~12日と、8月18日~22日の2回に分けてでした。
仕事の内容としては、レストランを経営しているので、その洗い場での作業、調理の補助、レストランでのサービスの補助、そして、施設内の清掃および整頓というのが主な内容でした。
そうした日常の仕事とは別に、納涼祭に参加し、販売のお手伝いも体験しました。大きな声で呼び込みをすることが店の注目を集め、売上につながることも体験の中から学びました。

新たな発見や認識、刺激を受けたこと

仕事をしていてまず気づいたのは、もともと障がいを持った人の自立を支援し、彼らとともに働くという理念でできた会社であり、関わる人すべてを大切にしていく気持ち・考えを重視していることでした。何らかの障がいをもった人とも同じ目線で働く事が大切であり、障がいをもった人たちが働くことのできる場があることは彼らにとって貴重であると感じました。私も何度か障がいを持った人たちと働いた経験がありますが、今回、とくにそれらのことを強く感じました。
また、レストランの入り口付近で、栃木県那須の野菜の直売していましたが、これは産地を重視し、産地の那須と十条というコミュニティとを結ぶという意味でも大切な仕事であることがわかりました。

今後の学びに向けて考えたこと、役立ったこと

「ダイニング街なか」では、同じ地域で生活する人達だけでなく、区内・区外・都外の人達との関わりも大切にしていました。それは、産直で野菜を販売しているところにも表れています。多くの人達と関わっていく事で様々な人達のネットワークが広がり、より緊密な関係ができるのだと感じました。
私は、今回のインターンシップをきっかけに、様々な人達と関わっていく仕事に興味を持ちました。それがサービス業なのか、それとも他の仕事なのかはまだ決めかねていますが、いろいろな関係づくりの重要性を知り、それによって新しい関係ができたり、新しい事業展開が生まれるということを知ったのです。
今回のインターンシップが自分の将来を考えるためにも、良いキッカケとなったと思います。