環境社会学部4年 茂野芽衣(聖徳大学付属高等学校出身)
私は、この度、生活クラブ生活協同組合千葉(以下生活クラブ)から内定をいただきました。生活クラブは「安全はみんなで作っていくもの」という理念のもと、食の安全性や環境への問題・疑問に対して解決したいことがあれば自分たちで考え、解決していく消費者団体です。
私は、もともと自宅でも生活クラブを利用していて、食の安全の取り組みとして食品添加物を極力使用しない方針をとり、環境への取り組みとして「せっけん運動※」を行っていること、良質な食品を生産している生産者を支え、良質な消費財を持続的に供給してもらえるように消費者側が積極的に関わる生活クラブの取組みに共感を持ち、応募させていただきました。生活クラブは、消費者の立場から持続可能な社会の実現を目指している団体であり、私の環境社会学部での「環境の学び」を活かせると考えました。
環境社会学部では学んだことの一つに、農業の6次産業化ということがあります。6次産業とは、農業などの1次産業が食品加工(2次産業)・流通販売(三次産業)にも業務展開し、農産物の付加価値を高めている経営形態のことです。利点としては生産者自ら「農作物のブランド化」を図れること、デメリットは衛生面や安全面において厳しい管理が求められていることです。
さらに、生産から加工、流通販売までのコストと手間がかかるため、実現は容易ではないことも分かりました。日本人の食生活は近年大きく変化しつつあり米と魚を主とした伝統的な日本食から、パンと肉食を主とした脂肪分の多い洋食やファーストフードが普及し、食糧自給率の低下が懸念されています。
消費者がより安価な輸入食品を選ぶ傾向も見られます。私は一次生産物の高付加価値化により、質の良い国産の食糧生産が安定してできるような社会になることが重要と考えています。就職したら、食の安全と環境保全を通じた持続可能な社会の形成に少しでも貢献できるように力を尽くしたいと考えています。
大学では、大学祭時に発生した資源ごみをリサイクルする「エコステーション」の活動を始め、自分たちで植物を育てるサークルなど様々な活動に参加してきました。その中で、学部の先生方のご指導や社会人学生の方々からの刺激を受け、勉強することの楽しさを学びました。また、同年代の学友たちと共に時間を過ごし、学びの成果を発表すること等を通して、苦手としていたコミュニケーション能力を向上させるきかっけとなりました。自分の考えを持ち、共通の目標に向かって力をあわせるという合意形成のプロセスも大学で学んだことの一つであり、就職してもこれらの貴重な経験を活かし、持続可能な社会の実現に微力を尽くしていきたいと考えています。