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2019年度城西国際大学学位記授与式(卒業式)を挙行しましたNo.1 ~卒業生答辞~

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2019年8月30日(金)東金キャンパス、水田記念ホールで卒業式が挙行されました。雨天にはじまり心配されたものの、学部で、教員、職員とみなで卒業を祝い懇談するころには、晴れあがり、澄み渡る空が広がっていく、よき一日となりました。

卒業式では、シンガポールから留学生として来学され環境社会学部で優秀な成績を修めたアーリア・ウォン・シー・フイさんが卒業生を代表して答辞を担われ、英語で力強いメッセージを届けてくれました。

卒業する一人一人のはたらきが、よきたまものを備えられ、この地球社会にあって、ゆたかなものとなりますように、心よりお祈り申し上げます。
 

答辞

私たちの敬愛する学長、杉林博士、今日、ここに学位を授与されたものすべてを代表いたしまして、先生の告別の辞に深く感謝申し上げます。なかでも、卒業する私たちに幸あれと願われ、この世界に派遣されていく私たちの働きにむけて御はげましのことばをくださり一同感謝申し上げます。

ここ城西国際大学で育まれた思い出の数々は、ここに送り出されるすべての者一人一人の将来にあって、一人一人を養ってくれるものとなりましょう。

私が城西国際大学に来ましたのは、4年前の2015年です。環境と社会との学びを始めつつ、日本文化について学び、語學力を築き上げました。これほど多くの国々、背景をそなえた学生たちと、国際学生センターとの協働によって、交流する機会を数々いただきました。最近では、地域の学校で私の故国についてお話する素晴らしい機会も得られました。

教員、大学の職員のみなさま、この街に住まわれているみなさま、これほど多くの活動に参加する機会をいただき、ありがとうございます。また、とりわけて、こんなにも故郷から離れてやってきたものにありながら、温かく迎え入れて下さりありがとうございます。

現代、この地球でまさに起きているさまざまな問題を考える時、2050年に向かうわたしたちの未来は、輝きに優っているといえるものではないことを受け入れねばなりません。わたしたち人間が、わたしたちの惑星を傷つけ、互いに傷つけあうという、こんな生き方を続けていくことはできません。北極、南極の氷河を融かしているのはわたしたちです。海面は上昇し、低地地域を住めなくしているのはわたしたちです。この地球の森林を焼き払っているのはわたしたちです。わたしたちの惑星の肺の働きをなすアマゾンの雨林は何週間もの間燃え続けています。サンパウロの空は暗くなり、黒い雨を降らしています。

ますます多くの動物たちを絶滅に追いやっているのはわたしたちです。同時にいま百万を超える生物種が絶滅の危機にあります。

わたしたちは今もなお領土と資源を求めて争い合っています。それは普通の戦争ばかりでなく商益を求めた戦争でもあります。大企業が天然資源を取り出してくる水資源の源はもろいものです。国々は自分たちの言い分で正当とする領土の所有権をめぐって争っています。

わたしたちは今もなお、自分たち自身の間でさえ、国全体を分断する政治を行って争い合っています。

わたしたちは自ら築いた目に見えない物質的な連鎖によって自らの命を奪っています。

わたしたちをどうか強きもの、勇気あるものとなし、どうかひとつになってともに立ち上がり歩むものとなるようにと、祈るものとさせてください。

わたしたちをどうか平和な世界を創り出すために、貧困のない、だれひとり飢えることのない世界を創り出すために、働くものとなさせてください。

わたしたちひとりひとりは小さなものと思えるかもしれません。しかし、みなが目標を一つに分かち合って、はたらくならば、不可能なことは何一つありません。

もういちど、ここに、城西国際大学、学校法人城西大学に連なるすべてのひとに向けて、わたしたちの感謝の言葉を捧げます。

城西国際大学にみ栄えがございますように。

今日ここに集められたすべてのおひとりおひとりに、み栄えがございますように。

 

令和元年8月30日

2019年夏季卒業生代表 環境社会学部

アーリア・ウォン・シー・フイ

(訳: 瀧章次)