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2019年度城西国際大学学位記授与式(卒業式)を挙行しましたNo.2 ~卒業生に贈るメッセージ~

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2019年夏季卒業生のみなさま、ご卒業おめでとうございます。今回ご卒業のみなさんのほとんどは、1年から4年間学ばれた方も、2年次、3年次編入された方も、いずれも海外から日本にいらして、異なる文化、異なる言語に慣れることに懸命になられたことと思います。こうした海外留学生のみなさんも含め、すべての旅立っていかれる若きひとたちが、奮闘努力の上、所定の学業を修め、ここに社会学士の学位を取得されたこと、学部教職員を代表しまして、こころよりお喜び申し上げますとともに、衷心より、お褒め讃え申し上げます。

2015年9月入学からの4年間、環境の学びに関連していえば多くのことがありました。今みなさんがすぐに思い起こせる ‘SDGs’、すなわち、Sustainable Development Goals(持続可能な開発の目標)という国際連合が2030年に向けて採択した世界の目標も、2015年に採択されたものでした。最初の二つの目標、 ‘No Poverty, Zero Hunger’(貧困を撲滅してだれもが飢えることのない社会をつくろう)という標語は覚えている人も多いでしょう。

2019年に入ってからも、「種の絶滅速度の危機」、「異常気象」、「氷河の減少」、「森林火災」、「海洋マイクロプラスティック問題」など、一人の力で解決できるのか、無力を覚えいっそのこと忘れていようと気持ちが沈むことも続いています。しかしこれらの問題は、リセットもシャットダウンもできません。画面の中にだけあることではありません。私たちの足元に地続きで広がっている問題です。

この4年間、地球上の大きな困難の中で、たえざる対話の努力で大きな仕事をなした二人の女性がいます。クリスティーナ・フィゲレスとエレイン・ホワイトというコスタリカの外交官です。フィゲレスは暗礁に乗り上げた国際連合気候変動枠組み条約締約国会議を、2016年、新たな枠組みであるパリ協定の調印にまで世界の多くの国々を導く上で大きな役割を果たしました。ホワイトは、大国や核保有国が、抑止力という思想から離れられない中、国際連合で議長を務め、2017年、核兵器禁止条約の調印にまで漕ぎつけました。いずれに対しても、依然として立場は分かれているところもありますが、この二人は、軍隊を捨てた国、教育と福祉に未来を賭けた国、中米の自然豊かな小国、コスタリカの出身です。本当に、世界の平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して生きていくことが可能なのか、21世紀の地球社会を考えて行く上で、個人の生き方の上でも、人々と社会を作って行く上でも大きなヒントを与えてくれています。

どうかどんな困難にあっても、希望を塞ぐことなく、地球社会の中にあって、ひとびとと、顔と顔を合わせて、言葉や文化を越えて、連帯していくことを忘れないように願います。ここ城西国際大学環境社会学部における国境を越えたまじわりは将来のみなさんの大きな財産となることを信じ、願います。

これから、故国に戻られ、新たな道に進まれる方も、この日本で、大学院に進学されたり、一般企業で就職されたり、この東アジアで新たな働きの場を得られた方も、どうか、お一人お一人の健康が守られ、賜物を活かし、よき地球社会の一員として、歩まれることを心よりお祈り申し上げます。

環境社会学部学部長代行

瀧 章次

 

卒業生のみんなで記念写真を撮りました