環境社会学部では、ACT LOCALLYな「環境の学び」として、地域との連携を重視した実践型のフィールド教育を推進しています。城西国際大学の東金キャンパスから15分たらずの所には、国指定天然記念物「成東・東金食虫植物群落(山武市島、東金市上武射田)」があり、世界的にも貴重な食虫植物が群生しています。本学部の講義「プロジェクト研究a」(担当:川口健夫教授)では、地元の山武市教育委員会と連携しながら、身近にある豊かな自然環境の保全に役立てるための植物調査を継続しています。
2015年度は,群落地に自生する「食虫植物」のうち,環境省レッドデータブック掲載種のナガバノイシモチソウ,イシモチソウ および,千葉県レッドデータブックにおいて,要保護生物に指定されているモウセンゴケ,コモウセンゴケを調査対象として,植生データの経時的・定量的な集積を、群落内の水源を中心とした3地点で進めました。
湿地を好み、土壌に十分な水分が存在しないと生育しないモウセンゴケの個体数変化を過去4年間に渡って解析すると、水源から遠い地点(Cエリア)におけるモウセンゴケ個体数が減少傾向にあります。食虫植物群落全体における地下水位の低下と乾燥化が懸念されますので、今後も調査活動を継続して行きます。