環境社会学部では2016年2月22日から3月2日までの10日間、恒例となったイギリスでの海外研修がスタートしました。
学生たちは、ロンドンの南東の車で1時間ほどに位置するコルチェスターに滞在し、市内にあるレンガ造りのティー・ショップ(Tea Shop)と店に付属するガーデンを訪れました。ガーデン内には様々な植物が植えられ、建物の外壁沿いにも、ラベンダーなどのハーブ類が植えられていました。ガーデン内の植物の葉や花や実をブレンドして、季節に応じた好みのティーを楽しむことができます。また、ハーブ類は、心身の健康を整える上で有用とされるハーブティーに供されます。この日は、朝霜が降り、外の気温も3℃と寒い日でしたが、このような寒い日には、オレンジの皮とクローブの実、ハイビスカスの花とアーモンドオイルで作る黒い中国茶(Winterß Tea)が好まれるとのこと。(引率者のTim先生談)
イギリスでは、長い時間をかけてガーデンとお茶が有機的につながり合って食と園芸・健康に関わり合い、伝統的な生活文化が形成されていますが、このことは、日本で安土桃山時代に茶の湯が盛んに催され、茶室と一体的に露地の庭(日本庭園)が形成され、独自の日本文化が形成されてきたことと対比すると大変興味深いものがあります。
この後、学生たちは、研修の拠点となる本学との姉妹大学のエセックス大学を訪れました。広大な緑地に囲まれたキャンパスは、キャンパス全体がさながら公園緑地の中に立地しているような感があります。緑地が一定のまとまりをもって存在することにより、緑地内には多様な生物も安心して生息できる自然共生空間が創出されていました。
ティー・ショップの外壁沿いに植栽されていたハーブ(ラベンダー)の香りに触れる。ショップ内ではハーブティーに用いられ、市民の心身の健康の維持にも一役買っている。