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国際交流研修体験記(2018年度・ヴェトナム)

  • 海外プログラム

執筆者:国際交流学科3年 塩谷 拓海
引率教員:川野 有佳 准教授

 

1.研修に参加したきっかけは何ですか。

 私は、川野先生のゼミで国際協力・開発の分野について勉強、研究しており、自分の目で現場を見て、大学の講義だけでは学べないことを学びたいと思ったからです。

 

2.研修参加前の準備について教えてください。

 主に、大学訪問した際に行う日本文化の紹介、プレゼンテーション、ファッションショーの準備に時間を費やしました。他には、ベトナムの文化や歴史、FIDR(公益財団法人国際開発救援財団)が行う事業、簡単なベトナム語などについて勉強をしました。

 

3.ホーチミン市技術師範大学の学生と、どのような活動をしましたか。

 最初は、日越文化紹介を兼ねた交流会を行いました。プレゼンテーションやファッションショー、小さなお祭りを開く、一緒に盆踊りを踊るなどして、日本文化を紹介しました。次に、現地の大学生がキャンパスを案内してくれました。その次は、クッキングコンテストを行いました。5~6人のグループに別れて、それぞれの国の料理を一緒に作りました。どの料理もとても美味しかったです。

 そして次の日は、ホーチミン市技術師範大学の学生と共にNGOが運営する小学校に行き、給食を作るなどのボランティア活動、子供たちとの交流、校長先生から子どもたちの生活状況についてお話を聞くなどのことをしました。その小学校に通う子どもたちは、午前か午後のどちらかは学校へ行き、どちらかは家族を養うために働いていると聞きました。子どもたちは学校にいる間は仕事をしなくてよいので、とても楽しそうな様子でした。勉強が好きだと言っていました。

 

4.HUTECH(ホーチミン市工業大学)の学生と、どのような活動をしましたか。

 初日はまず、ホーチミン市技術師範大学と同様、日越文化紹介を兼ねた交流会を行いました。次にホストファミリーの学生と顔合わせをした後、ホーチミンの街を案内してもらいました。
 その日はホームステイをしました。ホストファミリーの方と色々な話をして、ベトナムの文化を学ぶことができました。例えば家事分担についてのお話では、ベトナムの南部の家庭では、家事を男性と女性で協力して一緒に行うのが一般的だと聞きました。

 翌日は、HUTECHの学生と共に孤児院を訪れました。そこは、以前は孤児院ではなく、お寺だったそうです。ですが、子どもを置いていく人もいたそうで、いつしか孤児院になっていたそうです。今では3歳~23歳の孤児が30人ほどいます。

 孤児院の子供たちは、学校へ行きたくても、お金やアクセスの問題で学校へ行くことができない、と聞きました。NGOが運営する小学校の子供たちと同様、本当は学校に行って勉強をしたいけど、仕事や環境のせいでなかなか勉強することができないと言っていました。自分が本当に恵まれた環境にいるということを改めて感じました。
 翌々日は、HUTECの学生と共にミトー市を訪れ、メコン川クルーズ、ココナッツキャンディ工場見学などを行いました。

 

5.FIDRでは、どのようなことを学びましたか。

 まず、FIDRが行う国際協力・開発の方法は大きく分けてギャップ・アプローチ(弱点克服型)と、ポジティブ・アプローチ(価値発見・探求型)の2つがあると聞きました。
 今回私たちが訪れたカトゥー族という少数民族の住むラーダン村では、主にポジティブ・アプローチを行っているそうです。このアプローチは宝探しのようなもので、第三者の目線からその村の特徴を見つけることで、現地の方々が自分たち自身では気づかなかった価値に気づき、その強みを伸ばすことでさらなる自信につながり、エンジンがかかり、全体の士気が上がるそうです。
 また、個別よりも全体の調和、論理だけでなく共感、遊び心も必要、モノよりも生きがい、などの心構えが大切であると学びました。国際協力・開発は「相手を知ること」から始め、上記のようなことをまとめ上げ目標を達成すること、それが「国際協力ワーカー」の仕事であると学びました。

 

6.FIDRの食糧生産支援プロジェクトの成果を目にしたそうですね?

 FIDRは、2012年よりSRI農法を取り入れた食糧生産支援プロジェクトをクアンナム省の3郡で開始しました。3年後には技術、連携、モニタリングを伴った、食糧不足を軽減させるモデルが確立しました。すると、他の地域からたくさんの関心と要請が寄せられました。そのため2015年より、対象地域を拡大してプロジェクトを行うことになりました。私たちが訪れたラーダン村でも3年前までは米の収穫量が不足していたそうですが、FIDRが改良を重ね、今ではたくさんの稲が実っていました。

 

7.現地の孤児院、少数民族の村、農村を訪れてどのようなことを感じましたか?

 どこへ行っても現地の人々は皆、ヨソモノの私たちをとても温かく迎えてくださいました。日本を出る前は、中には私たちをあまり歓迎しない方もいるのではないかと私は思っていたので、驚きました。とても嬉しかったです。また、1日を通して村人や子どもたちを見ていると、みんなとても幸せそうに見えました。
 しかし、学校や病院が近くにない、薬がない、穀物が不足している、勉強ができないなど、目には見えない貧困が多く存在するということに気づきました。この村同様、世界にはたくさんの目には見えない貧困が存在しているということに気づかされました。

8.旅全体を振り返って、考えたことを教えていただけますか。

 私はベトナムを訪れたとき、平均年齢が29歳と若いからなのか、急激な経済発展を遂げているからなのか、ベトナムの人はとても活気があって、エネルギッシュな国だなという印象を受けました。また、都市部はかなり発展していて高層ビルがいくつも建っていますが、1,2時間車を走らせると電気も届いていないような村があります。大きな貧富の差が見られました。

 現地の人々と英語で会話をした際には、たくさんアウトプットすることがあり、自分の英語力を確認することができました。もっと頑張ろうと思いました。また、ベトナム人の話す英語には独特な発音がありました。同じ英語でも世界の国々によって発音にそれぞれ特徴があることに気づきました。

 今回、ベトナムという東南アジアに位置する国を初めて訪れて、考えさせられることがたくさんありました。何かができないということは、代わりに何かができるということでもあることに加え、価値観や大切にしているものは、人、地域、文化、状況によって変わることや、戦争などの歴史的な事柄が見えないところで国の発展の足かせになっていること等、気づいたことがたくさんありました。国際協力・開発の難しさ、大変さ、素晴らしさを学びました。たくさんの刺激を受けました。たくさんの忘れられない貴重な経験をしました。同時にたくさんの思い出もできました。

 

9.これからどのように学生生活を過ごし、将来どのように生きていきたいと思いますか。

 私は将来、世界に目を向け、世界の平和に貢献する仕事、人を助ける仕事をしたいと思っています。今、私は大学で主に、英語や国際協力、国際開発について勉強、研究しています。実際にベトナムへ行ったことで、さらに勉強や研究に対する意識が高まりました。今回のベトナムでの経験が自分の強みになる、視野が広がる、これからの就職活動に生かすことができると思いました。またこの経験が、自分の目標や就職に対する姿勢や考え方に今までとは違った視点を与えてくれました。そして夢を叶えたいという思いを強くさせてくれました。