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留学体験記(2018年度・ポーランド)

  • 海外プログラム

2018年9月25日~2019年2月12日まで、ポーランドのワルシャワ大学に留学していた学生にインタビューしました。

国際交流学科2年(現3年) 西川 智子
(聞き手 三島 武之介 助教)

 

1.大学等での講義・演習について教えてください。

「Portrait of Warsaw」という授業が一番印象に残っています。ワルシャワの歴史や文化について学ぶという内容でした。授業の形式はパワーポイントによる画像を見せながらのもので、学期末にはグループでワルシャワに関するテーマを一つ選び、プレゼンテーションをしました。

この授業で何よりも大変だったのは休講課題でした。それは、「ワルシャワ博物館」を訪れ、ワークシートに書かれた質問の答えを探し、完成させるというものでした。作品解説などの難しい質問もありましたが、実際に自分の目で見て学習すると、ただ画像や本を見るだけの学習よりも、身になったように感じました。

ポーランドの歴史や文化については、留学前に一通り学習していたつもりでしたが、ワルシャワで実物を見たり、ポーランド人から学ぶことによって、その知識がさらに深まりました。

また、歴史や文化の授業やその課題を通して、自国の苦い歴史や伝統文化を後世に伝えていこうという、ポーランドの人々の意識を感じることができました。

 

2.寮生活について教えてください。

私は半年間メキシコ人のルームメイトと共同生活を行いました。彼女とはポーランド語の授業も同じでしたので、一緒に大学に行くということもありました。

彼女とは常に英語で会話をしました。メキシコ人独特のイントネーションや発音があるため、聞き取れないことも多く、時に意思疎通が難しかったです。特に部屋のルールを決めるときは、お互いの価値観の違いもあって大変でした。しかし、彼女はとても優しく、何度聞き返してもきちんと答えてくれるので、納得するまで聞いたり話したりすることができました。

また彼女の母国であるメキシコでは、10月31日~11月2日の3日間は死者の日で、ガイコツのメイクをして、先祖を祭るという習慣があります。日本でいうお盆のようなものですね。ポーランドにいながら、メキシコの伝統的な祭典を体験することができました。

 

3.留学を通して、自分がどのように成長できたかを教えてください。

留学を通して、私は、視野が広がり、コミュニケーション能力が今まで以上に上がった、と感じています。

ポーランドには、日本人がとても少なく、その分だけ価値観の異なる多くの人と関わることができたように思います。各国から留学しに来ていたクラスメイトと話したり、ポーランド人の友達の家でクリスマスを過ごしたり、日本語学校で日本語の授業を見学したりと、JIUでのキャンパスライフに劣らず多くの人々と関わりを持つことができました。

自分がいかに狭い世界で生きてきたかを実感し、自分自身の価値観も変化しました。また、たくさんの人々と関わることで、価値観を尊重して相手と関わるというコミュニケーション能力も高まりました。この能力は帰国後、就職活動や研究室でのプレゼンテーションなどの場で大いに役に立っています。自分の意見を簡潔に述べることができるようになったり、相手を尊重しながらも自分の意見も主張したりできるようになりました。

 

4.留学生活で学んだことを、これからの大学生活でどう活かしていくかを教えてください。

私は幼い頃から人に勉強を教えることが好きで、現在は、JIUの教職課程で、英語教員の免許取得を目指して学んでいます。将来は教育関係の仕事に就きたいと考えています。特に大学で主に学んでいる英語教育と日本語教育の知識を活かせる仕事をしたいと考えています。

私は、留学中に英語の授業と日本語の授業のアシスタントを行っていました。それを通して、ポーランドと日本の英語教育の違いに加え、なぜポーランドが親日国になったのか、それがポーランドの日本語教育にどうつながっているのかについて、学ぶことができました。

ポーランドには、ロシアのことをよく思っていない国民が多くいます。これは、18世紀にドイツ、オーストリア、ロシアの3国によって領土を分割され、国が消滅してしまった経験に加え、第二次世界大戦直前に、ナチス・ドイツと共産主義のソ連によって再び分割され、戦後はソ連の監督を受け、自由を奪われ人権を抑圧されたという苦い歴史があるためです。

これに対し、親日家は大変多いのです。日本が、日露戦争において帝政ロシアを破ったほか、第一次世界大戦後の1920・22年にシベリアで苦境に陥っていたポーランド人の孤児たちを助けたという経緯があるからです。そのため、日本語教育も盛んなのです。また近年は、アニメや漫画などの日本文化のブームも後押しとなり、日本語を学ぶポーランド人の学生がさらに増えているようです。

語学教育においては、その言語だけでなく、その言語が話される国の歴史や文化を伝授し、言語の背景にあるものについて理解を深めてもらう必要があります。そのため、私は今回の留学経験も活かしながら、「教育」という仕事をしたいと考えています。