高桑准教授の著書「人体クロッキー」 創刊10年目に第6刷発行

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国内だけでなく、韓国、中国、台湾でもロングセラーに

 アニメ業界や美術関係の仕事を目指す人材を育成している高桑真恵メディア学部准教授の著書「人体クロッキー」(マール社刊)が今月、創刊10周年を迎えました。美術解剖学の知見をもとに、人体をきちんと描くためのスキルを身につける方法を解説した本書は「高桑式クロッキー」という言葉を生むほどデッサンを学ぶ人たちに定着し、このほど第6刷が発行されました。

 3DのCGを用いたアニメ制作教育の先駆者である高桑准教授は、「アニメーターとして学生を世に出す前に、作画の基本をきちんと教える必要があると痛感しました」と振り返ります。制作現場で手描きする機会が減っているからこそ、学生時代に基礎をしっかりマスターさせなければならないという思いから、「人体クロッキー」を書き上げました。

 5分、10分という短い時間でモデルの全身をデッサンするクロッキーの技術を上達させるには、人体の構造を理解したうえで、観察することに集中する必要があります。「体の裏側の見えない部分や、皮膚に埋もれている部分さえも表現しなければなりません。そのためには、表現力、集中力に加え、解剖学の知識も大切です」

 本書では観察、記憶、表現のノウハウに留まらず、頭蓋骨から足骨までの人体の構造を写真や図をふんだんに使いながら丁寧に解説し、章ごとに読み手のステップアップを促します。「書かれている内容をしっかり実践した学生は、上手にティラノサウルスを描けるまで成長します」と、メソッドの効果を高桑准教授本人も実感しています。

 教育現場だけでなく、漫画家やイラストレーターなどにも愛読され、韓国、中国、台湾でもそれぞれの言語で出版。全国46の大学図書館に置かれるなど、ロングセラーとしてますます人気を集めています。10周年を機に高桑准教授は「人体クロッキーをさらに掘り下げ、初心者でも分かるような基礎編も執筆したい」と意欲をみせています。