本学サーフィン部で活躍した卒業生、永原レキ(Leki)と真栄城興和(Occy)は、それぞれの故郷、徳島と沖縄で、天然藍染作品の制作と藍染文化の普及に取り組んでいます。
永原はサーフィンと地域の繋がりを学ぶため米国、豪州などを放浪し、徳島に帰郷後、阿波藍に出会います。阿波藍が生み出す青と、故郷の空と海の青に強いシンクロを感じ、藍、サーフィン、空海(四国遍路)を掛け合わせた作品の創作と文化の発信活動をはじめました。海陽町に構えた「in Between Blues」を拠点に、阿波藍プロデューサーや環境省アンバサダーとして、国内外の様々なヒトモノコトを、藍と海で繋ぐ活動を続けています。
真栄城は、戦後、琉球染織を復興した真栄城興盛を祖父に持ち、父・興茂に師事し、藍の栽培から染料作り、染め織りまでを一貫して手掛ける「琉球美絣」を継承します。2013年、病で車椅子生活を余儀なくされ、染織業から一時離れましたが、琉球美絣布と革によるオリジナルブランド「BIGASURI」を展開します。そして、2017年、車椅子に乗ったままでも織ることができる高機を木工職人と開発し、染織業を再開しました。空と海の景色を表現した作品を創り続け、障害を乗り越え、先人の想いと技を継承する姿が国内外から注目を集めています。
このたびの展覧会では、二人の作品を活動とともに紹介します。藍が生み出す様々なBlueの世界をお楽しみください。
左:永原レキ《空海》藍染サーフボード、2016年、作家蔵
右:真栄城興和《花筏》琉球美絣、2008年、作家蔵