地域研究調査をするため、学生時代から国内外の温泉地を多数訪れました。その中で、特に印象に残っているのは、日本の温泉地に薬師如来を祀る「温泉寺」や「温泉神社」が数多く建立されていることです。天与の資源である温泉を大切に守りながら、心身両面にわたって溫泉から受けた恩恵への感謝の心、「温泉」を「恩泉」 に思うような感謝の気持ちは、観光学を専門とする学生にとって、ホスピタリティを学ぶ原点ではないでしょうか?
「学而不思則罔、思而不学則殆。」(『論語』学びて思わざれば則ち罔し(くらし)、思いて学ばざれば則ち殆し(あやうし))は儒教の祖である孔子が教えてくれた学びの心構えです。ここで皆さんと共有させて頂きます。学んでも考えなければ、物事の本質への理解ができません。考えるばかりで学ばなければ、独善的で危険であります。激動する厳しい時代において、観光学という学問も理論と実践両面からアプローチすることが大切であります。日々変わっている社会のニーズを掴み、問題解決をするための学習力、思考力と行動力をこれからの4年の間、是非身につけていただきたいと思います。