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城西国際大学水田美術館は千葉県東金市にある大学付属の美術館です。

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〒283-8555 千葉県東金市求名1番地

 

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過去の展覧会

2011年度

近世版画の色と技 浮世絵から若冲の拓版画まで
会期:2011年6月21日[火]〜 7月16日[土]
入館料:一般300円、高校生以下無料

17世紀後半の墨摺絵から始まった浮世絵版画は、手彩色の丹絵、紅絵、漆絵から、簡単な2、3色摺りの紅摺絵を経て、明和2年(1765)に木版多色摺の錦絵へと発展しました。鈴木春信らが創始した錦絵は、鮮やかな色が画面全体を埋め尽くし、これまでにない物に即した色彩表現で人々を魅了します。多いときには10版以上の摺り重ねが可能となり、ぼかしをはじめ様々な技法が施されるなど、わが国の多色摺技術は世界に類を見ない高みに達しました。
この度の展覧会では、浮世絵版画の"色"に焦点を当て、春信、喜多川歌麿、葛飾北斎、溪斎英泉、歌川広重、歌川国芳、月岡芳年など、各時代の代表的な絵師の作品から、赤色と青色を中心に絵具の特徴や変遷をご覧いただきます。たとえば一言に赤の絵具といっても、鉱物性の丹や植物性の高級な紅が使い分けられ、江戸の人々の色へのこだわりが感じられるでしょう。青色は天保年間(1830〜1844)の初め、輸入品の化学染料ベロ藍(プルシャンブルー)によって大きく変わります。ベロ藍は従来の露草と本藍に取って代わり、強い発色と自在な濃淡やぼかしにより空と水の表現を広げ、北斎の《冨獄三十六景》シリーズを生み出します。ここからベロ藍ブームに火が付くとともに、浮世絵に風景版画のジャンルが確立しました。
あわせて、雲母による光沢表現や、墨につやを出し文様を浮かび表わす正面摺など、絵具以外で見せる色と摺りの趣向にも注目します。また、初期の多色摺の絵本や、江戸の錦絵に対し、京都・大坂で盛んに制作された合羽摺版画、墨の階調を木拓摺で巧みに表わした伊藤若冲の拓版画を取り上げ、版画技術の多様性を紹介します。
新たな表現をもとめて創作された多彩な版画作品を通して、江戸時代の人々の洗練された色彩感覚と卓越した技の美をお楽しみください。

関連企画
◎ 城西大学水田美術館建設記念シンポジウム「近世版画の色と技」
日時:6月18日[土]午後1時〜5時30分
会場:学校法人城西大学紀尾井町キャンパス・多目的ホール(東京都千代田区紀尾井町3-26)
基調講演:小林忠氏(学習院大学教授、千葉市美術館館長)
発表者:下山進氏(吉備国際大学教授)、田辺昌子氏(千葉市美術館学芸課長)、福士雄也氏(静岡県立美術館学芸員)
浮世絵版画の摺り実演:アダチ版画研究所
*参加無料/要予約

◎ 浮世絵版画の摺り実演会
7月2日[土] @午前11時〜12時、A午後1時30分〜2時30分
摺師(アダチ版画研究所)による実演
城西国際大学水田記念図書館中央大階段前にて *見学無料/要予約

◎ギャラリートーク(当館学芸員による展示解説)
6月25日[土]、7月16日[土]午後1時30分〜

     



チラシ制作
メディア学部メディア情報学科4年 鈴木祐太