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城西国際大学水田美術館は千葉県東金市にある大学付属の美術館です。

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お問い合わせはTEL.0475-53-2562

〒283-8555 千葉県東金市求名1番地

 

お知らせnews

美術館概要

美術館について

城西国際大学水田美術館は、平成13年4月、開学10周年を記念して水田記念図書館の1階に開館しました。
学校法人城西大学の創立者・水田三喜男が収集した浮世絵を中心とする「水田コレクション」200点余りと、房総の風景や房総ゆかりの物語が描かれた浮世絵と近代木版画を収蔵しております。
浮世絵関連の企画、山武地域を中心とする千葉県ゆかりの文化の紹介、学部・学生との連携を3つの柱として、企画展、および講演会やギャラリートークなどを開催しています。学生の学びの場であるとともに、地域の方々に親しんでいただける文化施設を目指し活動しています。

施設

延床面積:277.2㎡
構造:鉄筋コンクリート造 地上2階
展示室面積:169.2㎡
収蔵庫面積:72.0㎡



水田三喜男と開館までの歩み

1905年(明治38) 4月13日、水田三喜男、千葉県安房郡曽呂村に生れる。
1928年(昭和3)頃  京都帝国大学在学中、浮世絵に関心を持つ。戦前、浮世絵を数点購入するが、戦災で失う。 
1946年(昭和21) 第22回衆議院選挙で自由党から出馬、初当選。戦後、ふたたび浮世絵収集を始める。
1960年(昭和35)  第1次池田内閣、大蔵大臣。以後7回、12年にわたり大蔵大臣を務める。
1963年(昭和38)  「水田コレクション特集」(『季刊浮世絵』第6冊特別増刊号、緑園書房)に「浮世絵は楽し」を寄稿する。
1965年(昭和40) 学校法人城西大学を設立、城西大学(埼玉県坂戸市)開学、初代理事長兼学長となる。 
1973年(昭和48)  中国葛飾北斎展開催、日中文化交流使節団長として訪中。 
1976年(昭和51)  12月22日、病気にて急逝、享年71。
学校法人城西大学に「水田コレクション」寄贈される。 
1979年(昭和54)  城西大学に水田美術館開館。 
1992年(平成4)  城西国際大学(千葉県東金市)開学。 
1998年(平成10)  城西国際大学本部棟3階にギャラリー開設、春秋の「水田コレクション」特別公開始まる。 
2001年(平成13)  城西国際大学開学10周年。図書館棟1階に城西国際大学水田美術館開館。 
2009年(平成21)  水田家より鈴木春信《六玉川》が寄贈される。 
2011年(平成23)  城西大学水田美術館が新装開館。 
2013年(平成25)  水田家より宮川長春《江戸風俗図巻》など肉筆浮世絵5点、上村松園《美人納涼図》など近代日本画7点が寄贈される。 



「浮世絵は楽し」 水田三喜男

雑誌『浮世絵』の特別号に、所蔵のものが解説紹介されるときいて、嬉しいような恥ずかしい気持ちです。それに私のばあい浮世絵を愛好するようになった動機が少しいわく付きで、面白いのです。
今からもう三十五年も前の話です。まだ学生であった頃の或る日「日本人の長蹠筋・短蹠筋の研究」で、当時有名になった某博士から、浮世絵のいわゆる秘画について長い講義をきかされたのですが、それは吉田暎二先生のように鑑賞のうえからの解説とは違って終始一貫、解剖学者としての立場から説明されたものでした。大家の作品と、そうでないものとは一見して区別ができるというのです。春信にせよ清長や歌麿にせよ、およそ名匠の描いているものは、それぞれの瞬間における姿態と微妙な手、足の指の動きなどが、解剖学の上からみても、描く法則にかなっていて誤りがないというのです。そして最後に、
「解剖学に従事すること四十年、お陰をもって習得したものは、秘画を通して浮世絵の鑑定という余技でした。」
と言って笑っておられたのです。その席上、博士の説明にいちばん感嘆されたのが、謹厳そのものの河上肇先生でした。やはり一芸に通ずることは尊いことだと何度も独り言をいわれたあの痩軀、鶴のような先生の姿がまだありありと眼に浮かびます。
若い学生たちであっただけに私どもは新鮮な興味をもたせられ、それからつぎつぎに浮世絵師の名前などを覚えていくようになりました。また吉井勇氏の短歌によって、写楽に関心をもつようになりましたが、そのころはむろん作品を手に入れる余裕はありませんでした。
(中略)
いずれにせよ、浮世絵は美しいものです。そこには何ともいえぬ歴史の懐しさがにじみ出ています。浮世絵の美人画、風俗画をじっと見つめていると、この国の民族をいとおしみ、民族を愛する気持ちが自然に湧きおこってきます。 池田総理は「石を愛する心持ちはそのまま国土愛につながって行くものである」といわれていますが、宰相の心構えとしては敬意を表します。
しかしながら、石よりは、やはり美人画のほうがいいようです。ですから、日本の政治家が、与党も、野党もみんな揃って、「暁の牛歩」などをやらないで、浮世絵の愛好者に転向するならば、民族への愛情、国土への愛情に根ざした、いい政治が生まれて来はしまいかと夢想しています。
(『季刊浮世絵』第6冊 特別号 緑園書房、1963年9月)

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