学生活動
2026.02.13
学修研究活動助成事業の表彰式を2月5日、本学千葉東金キャンパスの水田記念ホールで開催しました。本事業は、毎年助成を希望する団体を募集し、学生が自ら課題を見つけ、主体的に研究に取り組む姿勢を後押しすることを目的とする城西国際大学独自の制度です。
採択された団体は年間を通して活動を進め、その成果を成果発表会で披露します。発表を通じ他団体との意見交換や異なる専門領域からの刺激を得ることで、学びをより深める機会として毎年多くの学生が参加しています。今年度は25団体の研究活動が採択され、約400人の学生が本事業に取り組んできました。

講評をする倉林学長

表彰式参加者全員での集合写真
今回の表彰式では、昨年11月29日に千葉東金キャンパスで開催した「学修研究活動助成事業成果発表会」での投票結果と、各団体から提出された最終報告書の評価結果をもとに、平均点が最も高い団体を最優秀賞、次点の2団体を優秀賞として、ポスター発表部門と口頭発表部門それぞれから選ばれた団体に表彰状と副賞が授与されました。
ポスター発表部門では、于 航ゼミの「観光学生によるアップサイクル手工芸品で紡ぐ地域の絆 ~CSV(共創価値)社会実現に向けて~」をテーマとした研究が最優秀賞を受賞。口頭発表部門では、看護・薬学部連携 災害避難所運営研究ゼミの「城西国際大学避難所での他学部連携による高齢者支援活動の実装モデル ―看護学部・薬学部大学生主体の防災支援体制の構築に向けて―」が最優秀賞を受賞しました。

受賞コメントを述べる藤代さん
私たちがこのテーマを選んだ理由は、【特別な観光資源ではなく、日常の中にこそ価値があると感じたからです。】今回の実施場所は、私の実家である九十九里のいちご農園直売所でした。何気ない場所でも、人の関わり方次第で、【観光の新しい価値は生まれる】と考えました。 苦労したことは、ワークショップの内容です。参加する子どもたちが本当に喜んでくれるのか、 廃材を使った作品でも「楽しい」と思ってもらえるデザインになるのか、ゼミの留学生たちを中心にアイデアを出して、何度も試作と話し合いを重ね、最終的にJIUのマスコットキャラクターと九十九里浜に面している太平洋を連想させる「鯨」に決定しました。ワークショップ開催に対応できるよう、大人数の参加を想定して、ゼミ生全員が数か月も工芸品の練習に励みました。その結果、ものづくりを通じて自然なつながりが生まれ、地域交流の大きな可能性を実感しました。
観光とは、【人を呼ぶ仕組みをつくること】だけではなく、【人と人の心の距離を縮めること】であります。これからもこのような活動を他地域でも応用できるように頑張っていきたいです。

受賞コメントを述べる大湊さん

研究成果発表会でのプレゼンテーション
このたびは、このような大変名誉ある最優秀賞をいただき、誠にありがとうございます。 私たちは、近年災害が身近なものとなる中で、将来、医療や福祉に関わる者として命や生活を守るために自分たちに何ができるのかを考え、研究を始めました。本研究は、薬学部と看護学部が連携して取り組んだ研究であり、それぞれの専門性や視点を持ち寄り、災害時に大学として、そして医療者を目指す学生として地域の方々をどのように支えることができるのかを真剣に考えてきました。
もともと私は災害に対して「まずは自分が逃げることが一番大切」だと考えていましたが、看護を学び、薬学部の学生と意見を交わす中で、「もし目の前に救える命があるなら、学部の枠を超えて自分たちの手で守りたい」と思うようになりました。
研究では実際の指定避難所を想定した調査を行い、真夏の厳しい暑さの中、朝一番の電車で現地に向かい、帰りの新幹線の時間ぎりぎりまで調査を続けた日もあり、大学に戻ってからは遅くまで先生方と議論を重ね、帰宅後もオンラインで連絡を取り合いながら何度も研究をまとめ直しました。その一つひとつの時間が、学部を越えて支え合った私たちにとって忘れられない大学生活の一部となっています。
この研究を通して、避難所は安全である一方で、不安や暑さ、孤独と向き合う非常に過酷な場所でもあり、特に高齢者にとっては体調の変化や服薬管理、環境の変化による心身の負担が重なり、災害関連死につながる危険性があるという現実を強く実感しました。その中で、災害が起きてから対応するのではなく、前もって避難所運営を想定し、支援体制を準備しておくことこそが災害関連死を防ぐことにつながるという重要な気づきを得るとともに、専門の異なる学生が連携し、日頃から学び合い人とつながることが非常時に命を守る大きな力になるのだと感じました。
本研究は学修研究活動助成事業のご支援があったからこそここまで取り組むことができ、調査にご協力くださった神戸の皆様、能登の皆様、本学総務課職員の皆様、東金市消防防災課の皆様、そしてご指導くださった先生方、共に研究に取り組んだ薬学部・看護学部の仲間に心より感謝申し上げます。この経験を胸に、これからは学部の枠を越えて人と人をつなぎ、オールJIUで救える命を救っていきたいと思います。本日は誠にありがとうございました。
本日表彰された皆さんはもちろん、惜しくも受賞を逃した団体の皆さんも、それぞれの視点から真摯に研究に取り組んでくれました。皆さんが注いだ時間とエネルギー、そしてそのプロセスは決して無駄にはなりません。ぜひ今後の糧として、次に生かしていただきたいと思います。
本学ならではの幅広い学問分野が交差する中で、多様なテーマが生まれたことを大変嬉しく思います。既存の分類に捉われず、多角的な視点から「問い」を立て、試行錯誤を繰り返す。こうした大学生らしい「ものの見方・考え方」を磨く経験こそが、将来、目に見える成果となって皆さんの力になるはずです。
建学の精神である「学問による人間形成」は、卒業して終わるものではありません。人生100年時代、自ら責任を持って意思決定し、周囲に良い影響を及ぼしながら歩む生涯が続きます。今、これまでとは違う景色が見えている自分を喜び、支えてくれた方々への感謝を忘れず、これからも有意義な活動を続けていくことを期待しています。
受賞団体は以下の通りです。
最優秀賞
指導教員 観光学部観光学科 于 航先生
団体名 于航ゼミ
テーマ 「観光学生によるアップサイクル手工芸品で紡ぐ地域の絆 ~CSV(共創価値)社会実現に向けて~」
優秀賞
指導教員 国際人文学部国際交流学科 三島 武之介先生
団体名 三島武之介ゼミ(国際関係史)
テーマ 「ジョン・F・ケネディの判断力と決断力を学び合おう―公民権運動への対処を描いた映画の上映会を通して」
指導教員 経営情報学部総合経営学科 中村 智香先生
団体名 香り・におい研究ゼミ
テーマ 「睡眠の質を高めるための最適な方法とは ―スマートウォッチとスマートフォンの活用―」
最優秀賞
指導教員 看護学部看護学科 山村 美恵子先生、 薬学部医療薬学科 酒井 健介先生、吉久保 匡甫先生
団体名 看護・薬学部連携 災害避難所運営研究ゼミ
テーマ 「城西国際大学避難所での他学部連携による高齢者支援活動の実装モデル ―看護学部・薬学部大学生主体の防災支援体制の構築に向けて―」
優秀賞
指導教員 経営情報学部総合経営学科 国武 陽子先生
団体名 国武ゼミ・域学共創プロジェクトI (竹活用プロジェクトチーム)
テーマ 「地域の竹林問題を竹の活用で解決する実践的試み」
指導教員 薬学部医療薬学科 小林 江梨子先生、 齋藤 カルメン先生、 福祉総合学部理学療法学科 栗原 靖先生
団体名 社会薬学研究室×栗原ゼミ
テーマ 「ドーピング予防啓発活動~OTC医薬品に潜むリスク~」