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地域で動こう① ― B.B.BASEで訪れるサイクリストのために自分たちができることを探す ―

プロジェクト

2026.10.07

2026年度も、観光学部が提供する「域学共創プロジェクトB」では、道の駅や駅など、観光の窓口となる施設を基点に、地域観光を広域に展開する方法を検討しています。
本授業では、東金市と連携してサイクルツーリズムによる地域観光の促進に取り組むとともに、九十九里地域観光連盟に向けて山武郡市の魅力を紹介する広域サイクリングコースの開発・提案を行なっています。
本年度は、9月5日のB.B.BASE東金・九十九里(BOSO BICYCLE BASE)の運行に合わせ、東京から訪れるサイクリストを迎え、地域を楽しんでいただくために、学生たちがさまざまな企画を考えました。駅でのお出迎え/お見送りや記念品の配布、レンタサイクルの受け渡しに加え、地域の食材を生かした商品づくりや、サイクリストを迎えるエイドステーションの運営にも取り組みました。
今回は、企画の準備から当日の活動まで、それぞれの役割を担った学生の声を通してご報告します。

旧大網駅付近からお出迎えをしました

○ 観光学部1年 石山 大翔
私たちは、9月5日に運行されたB.B.BASE東金・九十九里運行に合わせて、東金市や山武市を中心に山武郡市全域を使ったサイクリスト向けのサポートイベントを実施しました。
私は、地域との関わりを重視した取り組みではなく、B.B.BASE東金・九十九里、そのものに関わる取り組みとして、運行記念チケットケースのデザインや配布、横断幕によるお出迎えなどの企画を担当しました。
私は、そもそも、このB.B.BASE東金・九十九里は、山武郡市のこれからの発展に必要不可欠な存在だと考えています。このB.B.BASE東金・九十九里という企画は、臨時コースのため、乗客はB.B.BASE好きのファンの方々が多い列車です。そのため、まずはそのようなファン層から喜んでいただき、この列車の存在感を高めていくべきだと考え、6月19日に実施した山武市のイベント運営関係者の集いで、記念グッズでチケットケースの配布をご提案させていただきました。その結果、さんむエコノミックガーデニング推進協議会の皆様や山武市役所、山武市観光協会の方々からも評価していただき、計画がスタートすることとなりました。
チケットケースのデザインも、乗客の皆様に喜んでもらうことを期待し、私たち学生が行いました。最終的に表面がB.B.BASEと千葉県内を走る209系電車のイラスト、裏面をB.B.BASEの列車紹介というデザインになりました。

成東駅駅長が完成したチケットケースを確認中

さんむエコノミックガーデニング推進協議会様にチケットケースを配布

9月5日当日、前日からの天候不順のため心配していましたが、無事に列車は運行し、往路は約40名、復路は約50名の方々が乗車いたしました。当日朝、私とチームメンバーと共に、旧大網駅があった、金谷踏切付近でB.B.BASEの乗客に向けて自作の横断幕と共にお出迎えの手を振りを行いました。お出迎えを行った地点は、列車が東金線に進入し、この地域に入った一番初めの地点であり、ここで行うことが乗客に向けて歓迎の意を示す絶好の場所だと考えたからです。

お出迎えのために大網駅に集合

その後、成東駅へと移動し、復路発車時刻まで成東駅前のJAの敷地で運営しているエイドステーションのお手伝いを行いました。天候からかサイクリストは多くありませんでしたが、その分一人一人大切に対応を行い喜んでいただきました。
その後、復路B.B.BASEのドア扱い(駅での停車時に、乗客の乗り降りのために電車のドアを開閉する一連の業務)を開始したと同時に、私たちが制作したチケットケースの配布を車内で実施させていただきました。成東駅や車掌のご厚意により、車内アナウンスや配布などを実施させていただきました。結果として、受け取ってくださった乗客の方々は大いに喜んでいただきました。とくに乗ってくださった小さいお子様に喜んでいただいた際には、感無量でした。

学生スタッフでB.B.BASEのお見送りを実施

今回のイベントサポートを通じて、この地域の良さ、そしてこれから解決すべき課題、イベント実施に向けてのやりがいなど、多くのものを知ることができました。このイベントサポートをきっかけに、山武郡市のさらなる地域活性化に向け、私もより一層奮励努力して参ります。実施に向けてご支援くださったJRの皆様を始め、地域の関係者の皆様、そして、ともに企画を作り上げたチームメイトに、この場をお借りして心より御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

今回のプロジェクトについて成東駅駅長にお礼しました

○ メディア学部3年 深澤 空聖
私たちは、9月5日のB.B.BASE東金・九十九里の運行に合わせて行われた地域のイベントで、サイクルツーリズムのコース提供とサイクリストへの支援活動を行いました。
その中で、私は主に、サイクリストに記念品として持ち帰っていただくチケットケースの制作を担当しました。このチケットケースは、当日B.B.BASEに乗車した方に限定で配布したものです。

私たちのつくたったチケットケース

チケットケースの内側にはモデルコースも掲載

今回の制作を通じて、多くのことを学びました。とくに、域学共創プロジェクトBを履修している観光学部の電車好きの学生たちと話し合えたことは、よい経験となりました。
例えば、B.B.BASEを中心に209系の車両を並べたイラストを制作することになったのですが、私はこのとき初めて、B.B.BASEが209系と同じ形式の車両だということを知りました。
彼らのアドバイスも受けながら、イラストは車両の細部まで再現し、シンプルながらも細かな工夫を凝らしました。受け取った方には、ぜひそうした部分にも注目していただきたいです。完成したチケットケースは、一目でB.B.BASEを支援するプロジェクトに関わるものだとわかるデザインになりました。

イベント当日は、山武市の成東駅でチケットケースを配布しました。50人を超えるお客様全員に、25分以内に配り終える必要があり、慌ただしい作業となりましたが、無事にお渡しすることができ、ほっとしました。

座席表をもとに配布方法を検討中

配布した際に、お客様が喜んでくださった表情は、今でも印象に残っています。その姿を思い出すたびに、制作に携われてよかったと心から感じます。このような貴重な経験の機会をくださり、活動を支えてくださった皆様に感謝しています。ありがとうございました。

参加サイクリストがチケットケースとともに記念写真を撮影

○ 観光学部2年 真壁 由奈
今回、私は9月5日に東金駅で、B.B.BASE東金・九十九里を利用して東京の両国駅から山武郡市を訪れるサイクリストへ、レンタサイクルを受け渡す担当になりました。今回、来訪者に提供した自転車は、芝山町のサイクルツーリズムに関わる視察の際にお世話になった、空の湯に併設されているレンタサイクル事業者・空輪からお借りしたものです。B.B.BASE東金・九十九里が到着する当日、東金駅で自転車を受け取り、列車の到着に合わせて利用者の方へお渡ししました。

さんむサイクリストサポートの皆様と参加者の皆様の記念撮影を実施

B.B.BASEは両国駅を出発し、本千葉駅、東金駅に到着します。そして、サイクリストが地域を観光して回った頃合いに、東金駅の隣の成東駅(山武市)から発車し、本千葉駅を経由して両国駅へ戻る列車です。サイクリストが自分の自転車をのせて移動できる列車のため、ほとんどの方は自転車を持って、千葉の魅力を求めて東京からやってきます。ただ、中には、今回、私たちが対応したお客様のように自転車を持っていなくても地域を観光したいという方もいます。そこで、今回は、私たち学生がそのような方への対応窓口を体験し、どのようなことが課題になるのかを検証することにしました。そのために空の湯にご協力をお願いし、実施することができました。

東金駅を出発するサイクリストのお見送りをしました

まず、利用者の方に自転車をお渡しする際には、鍵の使い方や番号を伝えるだけでなく、電動自転車の機能やライトの使い方、ヘルメットの着用方法など、安全にサイクリングを楽しむための注意事項を説明しました。今回は、空の湯の空輪やレンタサイクルを利用する方と事前に連絡を取っていたため、現地での自転車の受け渡しをスムーズに行うことができました。一方、これを実際の仕事として行う場合には、受け渡し方法や待ち合わせ場所などを事前に連絡する対応が必要になると学びました。また、今回は無事にすべての注意事項を伝えることができて安心しましたが、説明に漏れがないか不安に感じる場面もあったため、マニュアルの準備などが必要だと感じました。
こうしてサイクリストの方々が東金市を出発するまでは良かったのですが、返却場所について確認し忘れていました。事前にもっと細かく確認しておく必要があったと感じています。自転車を預かり、利用者の方へ安全に受け渡すという役割には、責任感が必要だと感じました。

自転車の利用方法について確認しました

また、今回は、レンタサイクルを利用する方々をガイドする地域のサイクリスト(さんむサイクリストサポート)にも協力をお願いし、地域の楽しませ方を私たちも学ぶことにしました。そのため、東京から来るサイクリストの方々を待つ間に、地域のサイクリストの皆さんと交流しました。普段なら話す機会のない初対面の方ともたくさん話すことができ、私自身もサイクリングに興味を持つきっかけになりました。地域観光のためのネットワークをつくる上でも、良い体験だったと感じています。

さんむサイクリストサポート様と東金駅で記念撮影

ちなみに、利用者の中には私と同じ年の大学生もいたため、受け渡しの際に何気ない会話をしました。こうした会話も、場の空気を和ませる上で重要だと感じています。初めて山武郡市を訪れる方にとっては、私たちが最初に出会う人だからです。

サイクリストの方々に自分たちの活動を紹介しました

最後に、今回の活動を通して、自転車での観光を提供する取り組みは、単なる移動の手段を提供するだけにとどまらず、普段訪れない場所へ行き、新しい感情や人との出会い、地域の自然の素晴らしさを体全体で感じてもらうものだと思いました。実際に、今回レンタサイクルを借りた方の中には初心者の方もおり、最初は緊張した表情をしていましたが、サイクリングから戻ってきたときには楽しげな表情になっていて、私まで嬉しい気持ちになりました。今後もB.B.BASEやレンタサイクルを通して、山武郡市の自然や地域の魅力を多くの人に知ってもらい、観光を楽しむきっかけをつくることにつながればいいなと思いました。

サポート側と参加者の方の交流が深まりました

※下記のリンクは、2026年度の域学共創プロジェクトBの取り組み記事となりますので、ご覧ください。
・道の駅で学ぼう ― 道の駅でサイクリスト誘客の仕事について考える ―
・地域で学ぼう① ― 地域人とサイクリスト誘客の取り組み課題について考える ―
・地域で学ぼう② ― サイクリストから始まる誰もが楽しめる地域観光の環境整備 ―
・地域で学ぼう③ ― サイクリストと地域の魅力をつなぐ人々の仕事に触れる ―