ハンガリー看護留学
2026.09.11




この日は、**ICU(Intensive Care Unit:集中治療室)とER(Emergency Room:救急外来)に分かれて研修を行いました。**少人数での研修となり、医療の内容も英語も、これまで以上に専門的になりました。現地の看護師さんたちは、私たちに伝わるよう、分かりやすい英語で丁寧に説明してくださいました。私たちからも英語や日本語で多くの質問が出ました。研修も3週目の終わりを迎え、英語で質問することにも少しずつ慣れてきました。
ICUとERで学ぶ
私はICUで研修を行いました。緊急時には、約18kgの救急バッグと、約15~20kgの持ち運び可能な人工呼吸器を持って患者さんのもとへ向かうこともあるそうです。救急医療では、知識や技術だけでなく、体力と素早い行動も必要であることに驚きました。また、血液の凝固状態を短時間で確認する機器や血液ガス分析装置など、検査結果をすぐに治療につなげるための機器についても学びました。ERのグループでは、どのような患者さんが救急搬送されてくるのか、どこで、どのようにトリアージ(緊急度の判定)が行われるのかを学びました。実際の救急隊員から救急車の設備や搬送中の対応について説明を受け、心電図検査で使用する電極の装着方法についても学びました。
脳卒中治療の最前線へ
午後は、センメルワイス大学 脳神経外科・神経インターベンション・クリニックの脳卒中センターで学びました。ベッドサイドでは、てんかん発作後に反応がみられなくなった患者さんや、脳浮腫によって頭蓋内圧が高くなった患者さんについて説明を受けました。頭蓋内圧を下げるため、頭蓋骨の一部を外す手術や、マンニトールやグリセリンなどの薬剤を使った治療が行われることも学びました。さらに、**DSA(Digital Subtraction Angiography:デジタルサブトラクション血管造影)を使った脳血管の治療について学びました。血栓回収療法では、カテーテルを使って脳の血管を塞いでいる血栓を取り除き、血流を再開させます。「Time is brain(時は脳なり)」**という言葉からも、脳卒中では一刻も早い治療が重要であることが分かりました。
AIも脳卒中治療を支える
AIを使ってCT画像を解析し、脳のどの部分にまだ治療によって救える可能性があるのかを判断する技術についても学びました。また、救急車と脳卒中センターをつなぎ、病院に到着する前から専門医が患者さんの状態を確認する**テレストローク(Telestroke)**も活用されています。今回の研修を通して、救急医療では患者さんの状態を素早く判断し、一刻も早く適切な治療につなげることの大切さを学びました。
文責:M.T