教員活動
2025.11.08
城西国際大学 理学療法学科では、スポーツ選手の身体機能、スポーツ傷害、腰痛、動作・バランス能力などを対象としたスポーツ理学療法研究に取り組んでいます。
2025年11月8日、福岡県の令和健康科学大学で開催された学会において、本学理学療法学科の栗原靖教授が、大学野球選手の慢性腰痛と身体能力の自己認識に関する研究成果を発表しました。
発表演題は、
「Modified Star Excursion Balance Testを用いた身体能力の認識誤差の検証:慢性腰痛を呈する大学生野球選手に対して」
です。
スポーツ選手のコンディショニングや傷害予防では、実際の身体機能を評価するだけでなく、選手自身が自分の身体能力をどのように認識しているかを把握することも重要です。
今回の研究では、大学野球選手を対象として、動的バランス能力の評価に用いられるModified Star Excursion Balance Test(mSEBT)を使用しました。
選手自身が予測した到達距離と、実際に測定した到達距離を比較することで、身体能力に対する自己認識と実際のパフォーマンスとの間にどの程度の差があるのかを検討しました。
研究では、慢性腰痛の既往と、mSEBTにおける予測値と実測値との差(認識誤差)との関連を分析しました。
その結果、慢性腰痛を経験している大学野球選手では、身体能力に対する自己認識と実際の能力との間に特徴的な関係がみられる可能性が示されました。
この結果は、スポーツ選手の腰痛を考える際に、筋力や柔軟性、バランス能力などの身体機能だけではなく、「自分の身体能力をどのように認識しているのか」という視点も含めて評価する意義を検討するための知見となります。
スポーツ理学療法では、筋力、関節可動域、バランス能力、動作などを客観的に評価します。
一方、選手本人が自分の身体状態をどのように捉えているのかと、実際の身体機能との間に差がある場合、その情報もコンディショニングや競技復帰を考えるうえで参考になる可能性があります。
今回の研究は、大学野球選手を対象として、慢性腰痛と身体機能の自己認識との関係を科学的に検討したスポーツ理学療法研究です。
城西国際大学理学療法学科では、大学野球やサッカーなどのスポーツ選手を対象として、身体機能、着地動作、バランス能力、腰痛、足関節傷害、コンディショニングなどに関する教育・研究・実践活動に取り組んでいます。
研究では、感覚や経験だけに頼るのではなく、身体機能検査や動作評価などから得られる客観的データを用いて、スポーツ傷害やパフォーマンスに関わる要因を科学的に検証することを重視しています。
また、教員が行うスポーツ理学療法研究の知見を、講義・実習・卒業研究やスポーツ現場での活動にもつなげています。
今後も城西国際大学理学療法学科では、スポーツ選手の身体機能と動作を科学的に評価し、傷害予防やコンディショニングにつながるスポーツ理学療法研究を推進していきます。