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ベトナム研修実施報告

海外研修

2025.09.22

ベトナム研修実施報告

9月6日から15日にかけてベトナム研修に参加していた学生から研修報告(ブログ)が届きました!

 

9月7日

今日からベトナムでの研修が始まりました。成田空港からベトナム航空便にのり、最初の訪問先「ダナン」へと向かいました。機内では、CAさんが伝統衣装のアオザイを着ていたり、ベトナムコーヒーが提供されていたりと、すでにベトナムの雰囲気で楽しく感じられました。空港では、ダナン大学のかたが迎えに来てくれており、両替した後にホテルへ向かいました。ホテルで食べたバインミーは初めてのベトナム料理で、スパムのようなお肉がとてもおいしかったです。到着後に案内されたミーケビーチは、他と比べてもとてもきれいで、砂がサラサラしていました。水も透き通っており、魚が泳いでいるのがみえました。
パクチーが入った料理が苦手な人もいましたが、夕食はどれもおいしかったです。夜に水などを買い足して一日目が終了しました。

 

 

9月8日

朝はまずホテルのレストランで初めてフォーを食べました。麺が太くて、優しい味だったのでおいしかったです。
午前中は、ダナンの海岸でビーチコーミングを行いました。ダナン大学の学生13人も一緒に参加してくれました。活動中に感じたのは、ベトナムではプラスチックが分別されていないためか、かなり漂着しているということです。
活動後はダナン大学の学生さんとサトウキビジュースを飲みながら、交流をしました。雑談をしているうちに、だんだんと打ち解けていきました。大学生は本当にフレンドリーで優しい方が多く、こちらの英語を一生懸命理解しようと努力してくれました。
この日は初めて現地のレストランに行き、料理をいただきました。料理には春巻きやオムレツのような卵料理、青梗菜の炒め物や魚料理、豚肉が出ました。ベトナムの料理はどれもとてもおいしいです。また、ここの食事でスープは最後に食べるものであると教わりました。  
その後、国際開発救援財団(FIDR)さんのベトナム事務所を訪問し、財団がダナンでどのような支援を行っているのか知ることができました。夜はドラゴンブリッジを見ることができました。このように、最初の2日間だけでも内容がてんこ盛りであるのと、日本ともかなり違う日常風景に、みんなが楽しさや面白さを感じています。

 

 

9月9日

今日は午前中、ダナン大学にて、ベトナムとダナンの環境問題について授業を受けました。急速な経済発展で生活がよくなる一方で、水質汚染やゴミ問題、水問題などがあるということを学び、これらが生活に影響を及ぼしていると感じました。
昼食には、美味しいと評判のレストランでハーフサイズの鶏料理を食べ、アンバレラという果物のジュースを飲みました。とてもワイルドな味わいでした。
午後は、ハン市場に行き、Tシャツを購入し、伝統衣装であるアオザイを仕立ててもらいました。支払いには緊張しながらも店員さんと値段の交渉をしているうちに、だんだんと楽しくなり、癖になる感じがありました。思っていたより安く買うことができたので嬉しかったです。ですが、もう少し強気にいけば安くできたのではないかという後悔もありまました。市場にまた行く機会があれば、思い切った値切り交渉を行いたいです!
夕食は中華料理のお店に行き、その後、ローカルなカフェでワイワイとみんなで語りあいました。食後にカフェでのんびりと過ごす文化は、とても新鮮だと感じています。食事もそうですが、ベトナムの人は、食後に家族や友人とリラックスして過ごすことを大切にしているため、カフェで語り合うひとときが生まれるのだと思いました。

 

 

9月10日

午前中は、ミーソン遺跡に向かいました。遺跡には赤レンガ造りの塔や祠がありましたが、保存状態はあまり良くなく、残っているのは部分的なものが多いという説明を受けました。そのため、歴史の輝かしい面と痛ましい面の両方を強く感じました。自然に囲まれた静かな空間の中でかつてここが宗教儀式や王の即位式の舞台だったことを想像すると、とても神秘的で感慨深かったです。
お昼はホイアンに向かい、汁なし麺や焼売、焼きライスペーパーピザを食べました。思ったより量が多く、すぐにお腹いっぱいになりました。
午後はホイアン旧市街を訪れ、日本語ガイドさんと一緒に日本橋(来遠橋)や複数の歴史的建造物を見学しました。実際に人が住んでいる、古い木造建築の家もありました。400年以上前に日本人が関わって造った橋が今もホイアンの町に残っていることはとても感慨深く、当時の国際交流の証を目の当たりにしたようで印象的でした。
その後は自由行動となり、お土産を買ったり写真を撮ったりしました。ベトナム3日目に市場でアオザイを買った人はアオザイを着たり、ダナンのTシャツを着たりして、たくさん写真を撮りました。
帰りは、峴港五行山に向かいエレベーターで上まで上がりました。景色がとても綺麗で風もあったのか涼しく感じました。夜はご飯を食べた後、仲良くなったダナン大学の学生とカフェで雑談し、有意義な時間を過ごすことができました。ベトナムでのカフェ文化はとても魅力的で、リラックスできる生活だと感じました。

 

 

9月11日

午前中は、ダナン大学の先生とダナンの三日月ホテルを訪問をしました。ホテルは様々な国籍のお客様に提供できるように工夫されていて、グレードごとの部屋やウォーターパークを見たり、富士山や浴衣、お寺など日本らしい雰囲気とリゾート感が融合した空間でダナンのリゾート地という立地に、日本の「おもてなし」と「温泉文化」を融合させたホテルとして、ユニークな体験を提供していることが魅力だと感じました。
お昼はフォーを食べて、カフェに行きました。午後はGreenVietという生物多様性教育センターを訪れて、ソンチャ半島に生息する動植物や環境保護について学びました。豊富な展示や動画を見て、普段の観光ではなかなか触れることのない野生動物保護の取り組みについて学び、自然との共生の大切さを改めて考えさせられました。
その後はソンチャ半島のリンウン寺に行き、観音像や海を見渡す美しい景色と仏教建築を見ました。暑い中、風があり過ごしやすかったです。
夜ご飯は、ベトナム風お好み焼きのバインセオや揚げ豆腐など、ベトナム家庭料理を食べました。ダナン大学の先生や学生たちから、ベトナムについてたくさん学んだので、残りの滞在期間で活用できるようにしたいです。

 

 

9月12日

今日は午前中に、ダナン郊外にある保育園を訪問しました。3-5歳くらいの元気な子どもたちが、手洗いダンスや伝統的なカトゥー族のダンスを踊ってくれました。お返しに私たちは、ジャンボリミッキーを踊りました。子どもたちもダンスに参加してくれて、楽しいひと時を過ごすことができました。
その後、手洗いのしかたについて、子どもたちに教えました。ジェスチャーを使いながら一緒に石鹸で手洗いをすることで、手洗いの大切さを伝えることができ、楽しく交流することができました。
その後はクァンナム省ナムザン郡のカトゥー族の人々の村を訪問しました。カトゥー族のみなさんは私たちをとても暖かく迎え入れてくれて、竹を使ったコースターを作ったり、狩りのやり方やカトゥー織りを教えてくれました。実際に体験してみると難しいと感じることが多く、普段の生活の中で当たり前のように行っているカトゥー族の皆さんの技術や知恵の深さに驚きました。また、伝統を大切にしながら生活している姿を間近で見ることができ、文化や価値観の違いを実感するとともに、とても貴重な学びの時間になりました。
お昼ごはんもご用意してくださり「カポ(お腹いっぱい)」になるまでたくさん食べました。
夜、国内線でダナンからホーチミンへ移動しました。明日からのホーチミンでの滞在が楽しみです!

 

 

9月13日

午前はホーチミン市工業大学(HUTECH)を訪問しました。会議室でHUTECHの学生たちとお互いの大学を紹介したり、自己紹介をしました。その後、ベトナムの歌が披露され、私たちはソーラン節を踊るなどして、互いの日本の文化を紹介することができました。
午後は最初に統一会堂に行きました。ベトナム戦争終結の歴史的に非常に重要な場所に立ち入り、当時の様子を自分の目で確認することができました。その後ベトナム戦争証跡博物館行きました。ベトナム戦争の基本情報や、枯れ葉剤の影響を受けた人たちの写真、村人への虐待などの展示がありました。戦争について深く考える機会を未来に残す、非常に
重要な施設でした。

 

 

9月14日

午前中は、朝早かったにも関わらず、元気いっぱいな小学生の子どもたちと交流しました。お互いにダンスを披露し合い、ゲームをしてとても良い時間を過ごすことができました。言葉が通じないことを心配していましたが、言語の壁は一切なく、笑顔とジェスチャー、パッションで会話することができました。お互いに伝えようとする気持ちが伝わり、非言語コミュニケーションがとても大切だと感じました。
次に伝統陶器の工房・販売所にも訪問し、たくさんの焼き物を実際に見ることができました。細部まで細かい技術で模様が彫られており、陶器の形を作る人、デザインを彫る人、色を付ける人の3人の芸術家たちのもと、出来上がる伝統工芸品でたくさんの人の手によってできるということがわかりました。
午後はSOS子どもの村 ゴーヴァシップ孤児院を訪問し、子どもたちと折り紙をして交流する時間を持ちました。特に紙飛行機を折るのが大人気でした。この施設には、ベトナム戦争時に撒かれた枯葉剤の影響により、今でも障がいを抱えて生活している方々がいらっしゃることがわかりました。戦争は二度と起きてはいけないことであり、負の遺産や影響しか残らないということを改めて考えさせられました。

 

 

9月15日

9日目の今日は、ベトナム南部のミトーでの一日でした。朝からボートに乗り込み、川を渡りながら移動するという、これまでとは少し違った体験から始まりました。水の上を進んでいくと、川沿いに暮らす人々の生活が垣間見え、まさに「水とともに生きる街」であることを実感しました。特に印象的だったのは、水上市場ならではの光景で、船舶用の駐車看板が川沿いに立っていたことです。普段見慣れている道路の標識とはまったく異なり、「ここでは川こそが生活の中心なのだ」と強く感じさせられました。
ボートを降りた後は、地域の名産品をいくつか試す機会がありました。まずココナッツの中身を使ったチップスも試食させてもらい、香ばしい食感と自然な甘みがとてもおいしかったです。さらに驚いたのは、ジャックフルーツを原料にした地酒があることでした。最後にいただいたのはココナッツウォーター。南国ならではの新鮮な甘さとすっきりとした後味で、暑い気候にぴったりの飲み物でした。
川沿いの家々を眺めていると、人々の暮らしが水と密接に結びついていることが改めて伝わってきます。洗濯物を干す姿や、船の上で働いている労働者の方々が船の上から手を振ってくれる光景は、とても温かく印象的でした。日本ではなかなか見ることのできない日常風景に触れるたび、旅をしている実感が深まりました。
ミトーでの一日は、食や景色だけでなく、そこに生きる人々の生活や文化を直に感じる貴重な体験となりました。船での移動や市場での出会いを通じて、ベトナム南部の暮らしや豊かさを知ることができ、本当に充実した一日でした。

 

 

9月16日

今回の帰国便はホーチミン発・成田行きの深夜便。初めての機内泊だったので、約5時間半のフライトの間、「ちゃんと眠れるかな」と少し不安でした。離陸後しばらくは機内食や映画を楽しみ、その後はブランケットに包まれて就寝。やはり熟睡とはいきませんでしたが、ウトウトを繰り返しながら夜を過ごしました。窓の外に広がる夜明けの空は、ホテルでは絶対に味わえないご褒美のような景色でした。
成田に到着した頃はまだ少し眠気と疲れが残っていましたが、「空の上で一晩を過ごした」という体験は新鮮で、今回の旅の良い思い出のひとつになりました。
研修10日間を振り返って、言語の壁はもちろんあったものの「言葉が通じなくても、心は通じる」ということを大切さを学ぶことが出来たという事です。最初は言葉の壁に戸惑うことも多く、うまく伝えられないもどかしさがありました。しかし、笑顔やうなずき、ジェスチャー、目線など、言葉以外の表現いわば非言語的コミュニケーションが想像以上に大きな力を持っていることに気づくことが出来ました。また異国の地という事もあり、最初は現地の知識もなく、どの方向に進めばいいのかどのようにしてコミュニケーションを取ればいいのか分からず不安でしたが、毎日少しずつ言葉や文化を学ぶうちに、道が見え始め、現地の人々との会話が通じたときには、宝物を見つけたような喜びがそこにはありました。