教員活動
2025.08.01
城西国際大学の教育研究活動に関する情報を発信するNewsletterにて、佐々木教授の取り組みが紹介されました(リンクはこちらをクリック)。それに伴い、このページでは佐々木教授の研究内容を紹介いたします。
近年注目を集める「個別化医療」に情熱を注ぐ佐々木英久教授は、検査データや遺伝子情報、生活習慣など、一人ひとりの背景を深く洞察し、最適な薬物治療を提供するアプローチを推進しています。
○腎障害患者における薬物治療の最適化
佐々木教授は特に腎障害のある患者へ焦点を当て、薬物治療における解析因子と血清クレアチニン値の変動を詳細に分析。その結果、透析導入までの期間に与える影響を定量的に評価し、より的確な治療方針へつなげています。
○在宅ケアにおける服薬指導の実証
“ポリファーマシー”=6剤以上の多剤併用問題に対応するため、在宅ケア現場での服薬指導の有用性を検証。
・対象は50名中35名が多剤併用患者
・医師と薬剤師が共同訪問し、薬剤師が処方提案を実施
・合計54件の提案中70%が医師に承認される成果を収めました
在宅訪問により患者さんの生活環境を踏まえた指導が可能になることで、高齢化・過疎化が進む中でも、より効果的な地域医療を実現できることを示しています。
・佐々木教授のメッセージ
「検査値や遺伝情報だけではなく、その人の暮らしや環境に深く寄り添うことで、より安全で効果的な薬物治療が可能になります。在宅服薬指導には、患者さんの背景に基づいた細やかな支援が求められます。今後も一人ひとりに寄り添う個別化医療の実現を目指して研究と臨床を融合させていきます。」
佐々木教授の今後のさらなる地域連携、実践的で人に優しい薬学教育・研究の展開が期待されています。