留学
2025.11.25
ハンガリーのブダペストにあるエトヴェシュ・ロラーンド大学(通称:ELTE)へ留学していた早矢仕さんから留学報告が届きました!早矢仕さんは、本学の「JEAP交換留学」という長期留学プログラムを利用して、10か月間の交換留学をしています。
私はこの留学を通じて、主にハンガリー語のスキルアップを目指し、それと同時に特にハンガリーにおける日本語教育に興味があったため、それに関連した活動にも積極的に取り組みました。例えば現地の日本語学科による日本語の授業への参加や、他には日本語を勉強しているハンガリー人学生との交流に力を入れて取り組みました。ハンガリーにいるからこそ体験できることを大切にしながら、充実した留学生活を送ってきました。

美しく厳かな建物

ブダペストのマーチャーシュ教会の写真
【授業について】
私はハンガリー語のスキルアップをメインに勉強してきたので、専ら語学の授業の比重が多くなりました。主な授業としては「外国語としてのハンガリー語」の授業と、あとは「一般ハンガリー語」の授業です。この授業の二つの違いは、前者はハンガリー学科の授業で、受講生ももうすでに一定以上ハンガリー語を専門的に勉強して知識がある学生を対象にしたものです。他にハンガリー語の会話とライティングの授業も履修しました。後者はCEFRのA1~B2レベルで分けられており、自分の現在のレベルに無理なく受講できるクラスになっています。受講生の学部や専攻などのバックグラウンドも様々でした。城西国際大学でもハンガリー語の授業を履修し、ある程度の知識は持ってはいましたが、特に「外国語としてのハンガリー語」は私には難しいことも多く、ついていくために必死で日々の予習復習も欠かせませんでした。しかしそれが、語学力をスキルアップするには、非常に良い経験になったと思います。
それ以外の授業で印象に残ったのは、英語による授業も履修し、「名前と文化」という授業も履修しました。こちらは名前が社会・文化に与える影響など学ぶことが出来てとても興味深かったです。あまり日本では勉強できないような講義内容なのではないかと感じました。
春学期では、日本語学科の授業も履修しました。授業内容は日本語教授法の授業で、すでに城西国際大学の授業で学んだことと重複している内容もありましたが、また教える先生や授業スタイルが異なると新鮮味がありました。この授業では、日本語学科のハンガリー人学生もいて彼らと授業を一緒に受けられたことはとても有意義だったと思います。皆、日本語が流暢で、留学生のための授業とは全く違う雰囲気で授業に参加できたことはとても興味深かったです。授業中、簡単な模擬授業やプレゼンテーションの機会があり、授業中でもハンガリー人学生と課題についてディスカッションしたりなどのアクティブな参加が求められる機会も多く、とてもいい勉強になりました。

大学の図書館のリーディングルーム
【授業以外の活動について】
日本人とハンガリー人が集まる「飲み会」というサークルが毎週金曜日に開催されていました。定期的にそのような機会も利用し、現地に住む日本人やハンガリー人と交流する機会をなるべく作り、それと並行して毎月1回国際交流基金のブダペスト日本文化センターで「しゃべりゅんく」という日本人とハンガリー人が集まってテーマに沿って会話を楽しむ会があり、こういった機会を通じて知り合いができるきっかけになりました。
また私は日本語教育に関心があったので、留学期間中、偶然このブダペスト日本文化センターで開催された日本語を教えることについてのワークショップに参加しました。この時は文法を教えるというテーマで現地の日本語教師の方のレクチャーを聞いたり、他の参加者とともにグループワークをしました。ハンガリー人参加者もいてとても有意義な時間でした。
他には力を入れたことでは、ハンガリー人のタンデムパートナーとの勉強・交流でした。
タンデムパートナーとは、いわゆる言語交換学習のことで、こちらが日本語をハンガリー人学生に教える代わりに、相手からもハンガリー語を教えてもらうという制度です。学生同士なのであまり肩を張らずに勉強できるところが利点です。欠点は互いに語学教育のプロではないので、あまり専門的過ぎる説明は期待できない点ですが、授業とは異なり、友だち同士で気軽に勉強できる感覚と、授業ではあまり触れられない日常的なフレーズや言い回しを勉強できる良い機会になり、教室内の勉強だけにとどまらないコミュニケーションとその文化理解の場を体験できる場になりました。
帰国間近の期間には、CEFRに基づいているECL(European Consortium for the Certificate of Attainment in Modern Languages) のハンガリー語検定試験にも挑戦してみました。勉強したかいもあり何とか試験に合格できました。
【 ハンガリー各地の旅行について】
ハンガリー滞在中は、ブダペストだけではなく、地方都市にも旅行しました。ハンガリーの地方都市はブダペストと比べて規模は小さいですが、どこの都市もとても綺麗で、深い歴史を持った街も多いです。また伝統的なハンガリー文化を感じられるところもたくさんあります。私は、ペーチ・セゲド・ホルトバージ・ホッローケー・センテンドレ・カロチャ・モハーチ・セーケシュフェヘールヴァールといった街に出かけました。特に印象的だったのが、ホルトバージという町でのハンガリー人のルーツと言える牧畜の風景です。かねてからチコーシュと呼ばれる馬飼いによる馬術ショーを見たかったので、見られてとても感動しました。他に、2月の初めごろモハーチという町でブショーヤーラーシュというハンガリーのなまはげと言われる鬼のような仮装をした人たちが町を練り歩く祭りにも見に行きましたが、これもとても興味深かったです。

ホルトバージ(地名)のハンガリーの伝統的なスタイルの衣装を着たチコーシュ(馬飼い)の写真

モハーチ(地名)のブショー・ヤーラーシュ(ブショー祭り)で仮装した人々が町を練り歩いている写真
【その他の活動】
チェコ国内だけでなく、ブルノはヨーロッパの中心に位置しているため、近隣諸国へのアクセスが良いです。先日は、留学先での友人とオーストリアのウィーンへ日帰り旅行をしました。バスを使えば、時間はかかりますがフランスなどへも手軽に旅行できます。
【振り返ってみて】
ハンガリー留学を振り返って、10カ月という長くも短くもある期間でしたが、とても充実した時間を過ごせたと思います。私は、留学期間中はほとんどが勉強に追われていたような気がしますが、それも大変有意義な学びの機会になったと思います。ただの机上の勉強だけにとどまらず、タンデムパートナーなど現地の人との交流など単なる海外旅行をしたたけでは体験できない留学だからこそできたことだと思いますし、貴重な体験になったと思います。