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中国研修 13日目

中国研修

2025.09.02

中国研修13日目

 今日は2つの講義を受けました。

 講義「中国の若者文化と流行りもの」中国の若者(14~35歳)は、SNSを中心としたデジタル文化の中で生活しています。特にWeChatは、メッセージや決済、予約、送金までをカバーし、日常生活に欠かせない存在となっています。さらに、小紅書(RED)はSNSとECを融合させ、ライフスタイル情報や口コミが購買行動に直結する仕組みを持ち、トレンドの発信源として大きな影響力を発揮しています。  消費意識においては「自分のために消費する」という考え方が強く、国産ブランドやデザイン性の高い商品が好まれる傾向があります。ANTAや李寧といった国潮ブランドの人気は、愛国心や個性を大切にする価値観の表れといえます。また、コーヒーやファストフードの新しい飲食文化、音楽フェスや演唱会などの体験型消費も広がっており、消費は「便利さ」と「自己表現」に深く結びついています。  
 一方で、「躺平(頑張らない生き方)」や「内巻(過剰競争による疲弊)」といった流行語からは、若者が社会のプレッシャーに向き合う姿も見えてきます。さらに、ブラインドボックスやPOP MARTに代表されるキャラクター文化、伝統文化ブーム、アニメやゲームの影響も強く、精神的な満足や自己表現が大きな消費動機となっています。

 講義「中国医療・ヘルスケア産業の発展について」中国は14億人の人口を抱え、少子高齢化が大きな課題になっています。高齢化率は15.4%と日本よりは低いものの、出生率は1.09と非常に低く、2007年を境に働く世代が減り始めました。一人っ子政策や子育て支援の不足などが背景にあり、今後さらに高齢化が進むと考えられます。  
 中国の社会福祉制度は、創立期・後退期・回復期・発展期という四つの時期を経て整えられてきました。2010年には社会保障法が制定され、制度の基盤が確立されました。現在は都市と農村で制度に差があり、農村では給付が少なく、都市部では年金や医療保険が整っていますが、十分とは言えない面も残っています。  
 近年は「人生100年時代」を見据え、健康寿命を延ばす取り組みが重視されています。病気や障害を抱えても自立して暮らせるようにすることや、介護保険の試行、高齢者の生活の質(QOL)を高める技術やサービスの発展が進められています。また、公的制度だけでなく、民間やITを活用した仕組みも導入されています。  
 中国の社会福祉は急速に発展していますが、地域の格差や家族に頼る仕組みの限界など、新しい課題も見えてきました。持続可能で誰もが安心できる制度づくりが今後の大きなテーマであることを学びました。  

 午後にはチューター学生と餃子作りをしました。作り方の見本を見してくれて上手に作ることができてとても美味しかったです。大連で良い経験が沢山できて毎日が楽しかったです。

講義①

講義② 熱心にお話下さった中国人講師と共に

餃子づくり