留学便り(韓国)
2025.06.05
こんにちは。仁川大学に留学中の韓国語コース3年 大池裕絵です。留学をして9ヶ月が経ちました。留学生活もいよいよ終わりが近づき、1年間の学びを無事に終えられるという達成感や、日本に帰国できることへの安心感を覚える一方で、ここでの生活が終わってしまうことに対する寂しさも大きく感じています。
授業の一環として、韓国人の学生と韓国語で会話をする機会がありました。およそ1時間弱という短い時間ではありましたが、実際に母語話者とやりとりをすることで、多くを学ぶことができました。
会話は自己紹介から始まり、お互いの国の文化や趣味、日常生活について話しました。特に印象的だったのは、韓国と日本の食文化の違いや似ている点について語り合ったことです。会話中には、自分の語彙力の不足や、発音が通じにくいと感じる場面もありましたが、それ以上に「伝えよう」という気持ちの大切さを実感しました。また、相手の話す韓国語を聞き取ることで、教科書では学べない自然な表現やイントネーションにも触れることができました。
このような実践的な会話は、語学力を向上させるだけでなく、異文化理解の面でも非常に有意義だと感じました。今後も機会があれば積極的に参加し、韓国語でのコミュニケーション力をさらに高めていきたいです。
今月、大学祭が開催され、韓国ならではの活気ある雰囲気を存分に味わうことができました。中でも特に印象に残ったのは、PSYをはじめとする著名なアーティストによるライブイベントです。まさか自分が韓国でPSYのライブを生で観ることができるとは思っていなかったので、発表があった時点から非常に楽しみにしていました。
ライブ当日は、できるだけ近くで観たいという思いから、開場の1時間半前から会場に並びました。待ち時間はやや長く感じましたが、その甲斐あって最前列を確保することができました。目の前で繰り広げられる迫力満点のパフォーマンスと、観客の熱気に包まれた空間は圧巻で、音楽を通して国境を越えた一体感を味わうことができました。
また、キャンパス内には多くのキッチンカーが並び、模擬店も充実していました。その中で、私は焼きそばとたこ焼きを購入して食べました。どちらも日本の屋台を思わせる味で、どこか懐かしさを感じながらも、韓国で食べることができる面白さもありました。にぎやかな雰囲気の中で食べる屋台の料理は格別で、友人たちとの会話も弾みました。
夜には、所属しているサークルのメンバーが出店している模擬店にも立ち寄りました。店番をしているメンバーと話したり、提供していた軽食を味わったりしながら、賑やかだった1日をゆったりと締めくくることができました。昼間の盛り上がりとは異なり、夜の模擬店はキャンパス全体がライトアップされて幻想的な雰囲気となり、特別な時間が流れているように感じました。
この一日は、韓国の学生文化やイベントの熱気を肌で感じられただけでなく、友人との交流や食文化の発見など、多くの面で充実した時間を過ごすことができました。留学生活の中でも特に記憶に残る出来事のひとつとなりました。
メンバーとともに漢江を訪れ、4人乗りの自転車に乗る体験をしました。この自転車は3人が横並びに座り、もう1人が車体の前方に座るという少しユニークな構造になっていて、実際にペダルを漕ぐのは中央の2人のみでした。そのため、乗る人によって役割が少し異なり、漕ぐ人は体力を使い、残りのメンバーは景色を楽しみながら会話をするという、ちょうどよいバランスで楽しめる構成でした。
広々とした漢江沿いのサイクリングロードを、開放的な景色の中で走るのはとても爽快で、時折風に吹かれながら笑い合ったり、写真を撮ったりと、自然の中でリラックスした時間を過ごすことができました。普段の学校生活では得られない体験で、サークルメンバーとの距離もより一層近づいたように感じました。
また、別の日にはボードゲームカフェを訪れ、韓国で人気のあるさまざまなボードゲームを体験しました。日本ではあまり見かけないゲームも多く、ルールを確認しながら試行錯誤してプレイするのがとても新鮮でした。ゲームを通じて自然と会話が生まれ、互いに盛り上がりながら楽しいひとときを共有することができました。
こうした課外活動を通じて、韓国のレジャー文化に触れたり、友人との関係を深めたりすることができ、留学生活の中でも印象に残る貴重な経験となりました。
韓国の大手芸能事務所であるYGエンターテインメントの本社を訪れました。建物の外観はとても近代的で、周囲の雰囲気からもエンターテインメント企業らしい洗練された印象を受けました。
本社のすぐ近くには公式のグッズショップもあり、人気アーティストの関連商品が多数販売されていました。K-POP文化の中心のひとつを実際に訪れることができ、普段メディアで目にしていた世界をより身近に感じることができました。
また、ロッテワールドも訪れました。ちょうどポケモンとのコラボイベントが開催されており、園内のいたるところにキャラクターをモチーフにした装飾や特設コーナーが設置されていて、特別な雰囲気を楽しむことができました。今回は平日に行ったため、園内は比較的人が少なく、人気アトラクションにもあまり待たずに乗ることができました。
以前にもロッテワールドを訪れたことがありましたが、そのときは混雑していて乗れなかったジェットコースターに、今回は初めて乗ることができ、とても満足のいく体験となりました。コラボしていない時期と比較して、園全体の雰囲気の違いを感じることができたのも印象的でした。
こうした体験を通じて、韓国のポップカルチャーやレジャー施設の魅力を直接体感でき、日韓の文化交流の一端を実感する貴重な時間となりました。