This page does not support translation languages. ×

2024年度 ハンガリー研修 32~33日目

ハンガリー研修

2024.09.26

【研修32~33日目(最終日)】プロジェクト発表で研修の学びを最大化

 研修のまとめとして、1~3人ずつに分かれた10テーマのプロジェクト発表会を行いました。発表はすべて英語で行いました。

・術後のケア:日本の状況とハンガリーの回復室の比較
・ヘルスケアの根底には文化・社会・歴史・人類学があることの理解
・教育格差・経済格差とヘルスケアの課題:平均余命からの考察
・ICU(集中治療室:Intensive Care Unit)における多職種連携
・EBM(根拠に基づく医療:Evidence-Based Medicine)とNBM(ナラティブ・ベースド・メディスン:Narrative-Based Medicine):現状と課題
・脳溢血の治療とケア:日本の状況と問題点~ハンガリーとの比較~
・グローバルに活躍する看護師を目指して:看護リーダーシップの研究
・トリアージ(患者の緊急度や重症度に応じた優先順位付け)の再考:日本のトリアージについて~ハンガリーとの比較~
・日本とハンガリーのドナー制度と心臓移植の違い
・私はハンガリーで助産師になれるか?

 どのグループも、本研修で学んだ内容に加え、さらに深く調べた内容や考察を発表に盛り込みました。私のグループは、ハンガリーと日本の臓器移植の違いについて調査しました。日本の人口はハンガリーの約13倍であるにもかかわらず、臓器提供の年間件数はわずか約15件程度しか差がありません。これは、日本での臓器移植の件数が非常に少ないことを示しています。この背景には、臓器提供に対する考え方や意思表示の制度(臓器提供に同意するかどうかを示す仕組み)や、臓器提供に関する周辺国との協力の有無が関係していることが分かりました。しかし、日本とハンガリーに共通する課題として、臓器移植を待つ患者が依然として多いという現状も明らかになりました。発表後の質疑応答では、臓器提供の意思表示システムの説明や、臓器提供を受けた方の声を届けることが、私たち看護師ができることだと学びました。

 英語に不慣れな私は緊張しましたが、参加者は拙い英語でもしっかり聞いてくださり、発表に対する意見交換や質問を通して新しい視点を得ることができました。すべてのテーマを1人で詳しく学ぶのは大変ですが、他のグループの発表を通して、自分の担当以外のテーマについても知識を深められたことを実感しています。

 発表会の後、午後からは研修の振り返りと送別会を行いました。Semmelweis大学健康科学部の先生方や学生、協力いただいたカーロイ大学日本語学科の卒業生も集まってくれました。送別会では、用意したゲームや歌、軽食を楽しみました。送別会の最後には、研修前の事前学習から1ヶ月間の研修に至るまで、私たち学生のために尽力してくださった先生に感謝の気持ちを込めて、学生全員からポロシャツをプレゼントしました。先生がいつも履いていたハンガリーのブランド「ティサ」の靴にちなみ、ポロシャツもティサのものを選びました。

 ハンガリー研修は予想以上に楽しく、非常に学びの多いものでした。この研修で得た学びを看護師としてのキャリアに活かしていきたいと思います。

H.N

テーマごとの発表

 

修了証書授与

送別会①

 

送別会②

記念写真