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教職課程:教員になる夢をかなえた学生たちの声 資格・進路

国際交流学科では、中学校・高等学校教諭一種免許状(外国語(英語))が取得できます。
2023年度から英語科教員として教壇に立つ予定の瀬谷 昌寛さんと吉田 夏苗さんにお話を伺いました。

 

国際交流学科に入学された経緯を教えてください。

瀬谷さん:
国際交流に関心があったので、海外留学が盛んで、外国人留学生を多く受け入れている大学を探していました。その過程で、国際交流学科に出会いました。

吉田さん:
英語を学びたかったので、英語教育に力を入れている大学を探していました。オープンキャンパスで先生方や先輩方から留学にも行きやすいと聴き、国際交流学科を選びました。

 

教職課程を履修した動機について、教員になろうと思い立った経緯も含めて、教えてください。

吉田さん:
大学受験の時点では、航空業界やホテル業界の方に関心がありました。ですが、教職課程を1年次から履修し始めないと卒業時に教員免許をもらえないと聴き、それなら履修しておこうと思い立ちました。教師になろうという気持ちになったのは、塾でのアルバイトがきっかけです。自分で学んだことを教えたときに生徒さんたちが見せてくれた「分かった」という笑顔をみて、教員っていい仕事だなと思いました。

瀬谷さん:
私は初めから教員になるつもりでした。父が教員だということもありますが、高校時代の部活動の顧問やコーチの先生方の影響が大きいですね。部活動を通して、生きていくうえで本当に大切なことを教えていただいたと思っているので、自分もそういう存在でありたいと思い、教員を志しました。

 

授業受講や課題提出が大変だったと思いますが、それを乗り越える秘訣を教えてください。

瀬谷さん:
教職課程をとる人は、学科の卒業単位に加えて、さらに必要な単位数が増える分、時間割作成が大変です。教職科目で専門教科以外の科目は指定された年次で履修していかないといけないので、これを最優先にしつつ、登録できる単位数上限(CAP:キャップ)ギリギリまで履修しました。

吉田さん:
私も同じです。教職課程をとる人は、とにかく計画的に行動することが大切です。1・2年次は、学科の必修科目と教職の必修科目がたくさんあり、それぞれで課題がたくさん出ます。コロナ禍のオンデマンド授業では受講する時間を自分で決められたので、時間に余裕ができましたが、その分課題は増えました。今振り返っても、とても大変でした。どの課題も取り組む順序をよく考えて、無駄なくこなしていくことが求められます。

瀬谷さん:
課題でレポートが課されることが多々ありますが、学科で学んだことを教職のレポートに活かし、教職で学んだことを学科のレポートで活かすという工夫をしました。そうやって学科での学びと教職での学びとを重ねていくと、両方のつながりもよく見えますし、また効率的に課題を提出することができます。

 
レポート作成のノウハウを語る 瀬谷 昌寛 さん
 

教員を目指すにあたり、大学ではどのようなサポートを受けられますか。

吉田さん:
私は採用試験を受験するにあたり、就職課で面接の指導、履歴書の添削を受けました。2021年度に国際交流学科を卒業した木原あすか先生も、就職課で指導してもらったと聞きました。3年連続で同じ学科から高校の英語教員が出ることになったのも、就職課のみなさんのおかげだと思います。

瀬谷さん:
私は、教職課程の先生のご紹介で、高等学校等で長年教壇に立っておられた先生方から面接や模擬授業の指導を受けました。また、教務課の教職担当者の方から、採用試験の案内を何度かいただきました。その中の1校から内定をいただきましたので、本当に感謝しています。

 
就職課での面接指導を振り返る 吉田 夏苗 さん
 

教職課程で、特にためになったと思う授業はありますか。

吉田さん:
「教育方法論」の授業はとても面白かったです。担当の目時修先生は、長年教育現場におられたご経験をもとに、教育理論と教育現場との結びつきがよく分かる授業をしてくださいました。

瀬谷さん:
目時先生の授業はずっと受けていたいですね。「特別のニーズ教育論」でインクルーシブ教育をテーマにされたときも、学校や教師が、頑張れば生徒を助けられるのに手を差し伸べないのは間違っている、とおっしゃっていて、カッコいいなと思いました。

吉田さん:
「生徒指導」の授業では、生徒指導のさまざまな場面を想定した事前課題が出て、私たちは自分が教師だったらどうするかを考えて、答えを書いていきます。授業では先生がこれを取り上げて、「そう考えたのはどうしてかな?」などと質問を投げかけてくれます。生徒に寄り添って対話することの大切さを教えてもらった気がします。

 

教育実習に参加して、どうでしたか。

吉田さん:
教育実習では、アクティブ・ラーニングにも段階的指導が必要ということを肌身で感じました。いきなりハイレベルなことをやらせてもダメで、学ばせたいことを明確にして、みなで確認し合い、実際にやってみるというステップを踏んで、初めて効果があります。教育実習でも、文法のポイントを示し、みんなで確認し、話したり書いたりして、段階的に理解を深めてもらうように心がけました。ついでに言っておくと、国際交流学科生は英語ができて当たり前と思われるので、本当によく英語を勉強してから実習に臨んだ方がいいです。

瀬谷さん:
教育実習に行く人は、実習前に学内で実施される事前審査の前に学習指導案をたくさん書いて、慣れておいてください。それが教育実習でも確実に役に立ちます。また、「英語科教育法」で授業の仕方を学びますが、実習先の指導教諭の先生にはその先生なりのやり方があります。一つの教え方に縛られることなく、色々な教え方を教えていただくつもりで臨み、生徒たちの様子に合わせて柔軟に対処していくことが必要です。

 
楽しかった教育実習を振り返る 瀬谷 昌寛 さん
 

国際人文学部の授業で、特にためになったと思う授業はありますか。

瀬谷さん:
「アメリカ文学概論」では、授業外でたくさんのアメリカ文学作品を読み、授業内ではそれについて議論します。その際は、作品の内容理解にとどまらず、自分が興味をもったことも尋ねられます。他の受講者との意見交換を通して、自分の考えがより深まり、自分の意見にも磨きがかかりました

吉田さん:
「近代イギリス文学」では、たくさんの洋書を読み、物語の文脈に沿った訳出の仕方を学べました。同じ言葉でも文脈によって意味が異なるので、実際の会話でも場を踏まえて話の流れをつかむことが大切だと思いました。また、「異文化間コミュニケーション論」では、異なる文化に属する人とのコミュニケーションで、どのような態度をとればよいのか、意見が違ったときにどうすれば対話を続けられるかを教えてもらいました。国際化の進む教育現場でも役立つのではないかと思います。

 
教職課程や学科の授業を振り返る 吉田 夏苗 さん
 

教職課程で学ぶ後輩たちに一言アドバイスをいただけますか。

吉田さん:
先生になりたいという初心をいつも忘れず、時には友達に励ましてもらいながら、頑張ってください。留学と教職とを両立させたい人は、留学時期に制限がありますので、教務課や学科の先生とよく相談してください。

瀬谷さん:
いきなり大きな目標や遠い目標には手が届かないので、小さな目標や手近な目標を日々立てて、それをコツコツと、でも最後まであきらめないという気持ちで、達成していく方がいいと思います。

 
後輩たちにエールを送る 瀬谷さん と 吉田さん(右)
 

まもなく卒業されますが、今のお気持ちを教えてください。

吉田さん:
不安です(笑)。教員としての経験も知識も足りないのに、生徒からみれば、私も一人の先生ですから・・・。勤務開始日までまだ時間があるので、しっかり英語を勉強します。

瀬谷さん:
私は、立派な教師になれるかという心配よりも、生徒とたくさんコミュニケーションをとれるという楽しみの方が大きいです。生徒としっかりコミュニケーションをとれれば、それが授業でも部活動指導でも活きてくると思っています。