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永原レキ氏・真栄城興和氏による「藍」のトークライブが開催されました

開催報告

2023.10.10

永原レキ氏・真栄城興和氏による「藍」のトークライブが開催されました

 

 

 

 

2023年10月7日(土)、本学図書館のオリエンテーションルームにて、「阿波藍×琉球藍 永原レキ・真栄城興和によるトークライブ」が開催されました。

永原氏は本学国際人文学部国際交流学科の卒業生で、現在は徳島県にある藍染スタジオ「in Between Blues」を拠点に、阿波藍プロデューサーや環境省アンバサダーとして活躍しています。

真栄城氏は本学国際人文学部国際文化学科の卒業生で、現在は沖縄県で琉球藍の染織業をしています。2021年にはニューヨークで個展も開催し、好評を博しました。

永原氏・真栄城氏は、「藍」だけでなく、両氏は本学在学中にサーフィン部に所属していたため、サーフィンでも繋がっています。

トークイベントは、永原氏の「本日はお足元の良いなかお越しいただき…(笑)」から始まりました。永原氏は自身の「藍」に関する活動を紹介し、「藍」を通して環境問題や労働問題にも取り組んでいることを熱く語っていました。そして、「自分たちの考えを押し通していくだけではダメで、周りをよく見ることの大切さ」さらには「念じていると繋がっていく」ということを、自身の体験と結び付けて説明していました。

真栄城氏は、自身のゼミ指導教員であった田島久歳教授との思い出話も交えながら、家業である琉球藍の染織業について映像資料も用いながら説明していました。そして、「サーフィン」と「海」と「藍」はすべて繋がっているという心から、「藍を通して色々なものが繋がっている」と力説していました。各作品にはいろいろな思いがあるとのことでしたが、制作のモットーは「海を布で表現したい」ということでした。


 

講演する永原レキ氏

講演する真栄城興和氏

質疑応答の様子(在学生が率先して質問をしていました!)

集合写真(左から、永原レキ氏、田島久歳教授、真栄城興和氏、飯倉章教授)

トークイベントに参加した国際交流学科の学生に、当日の感想を書いてもらいました。

鶴岡杏樹さん

学芸員を目指している私は今回の展示される藍染の服やサーフボードなどをどのように展示するかなど、学芸員目線で拝見させて頂くつもりでしたが、永原レキさん・真栄城興和さんのお話がとても素晴らしく、終始感動を覚えました。お二人の想いが詰まった藍で、染まった糸が紡ぎ合い、作品が完成すること自体にも、世界を藍で繋ぐということ理解しました。学芸員たる者はその作者の想いをどう見る人に伝えられることができるかが最大の責務なのだと、彼らの藍染まった手を見て改めて思いました。

金城璃音花さん

トークライブでは、お二人の熱量と素晴らしい活動にただただ感動して、圧倒されました。失われつつある藍染文化の普及をしつつも、サスティナブルな物作りを目指して発信するお二人の姿は、これからの未来を背負っていく私たち学生が目指すべき理想像そのものです。学生だからと自分達の影響力や可能性を決めつけて、何も行動を起こさないのではなく、SDGsを他人事に捉えずに自分達の衣食住を見直しつつ小さな行動を起こすだけでも、物事の見え方や視野は広がっていくと思いました。このようなソーシャルイベントに実際に参加し、ご本人からお話を聞く場は、私たち学生に普段とはまた違った勉強と価値観における良い刺激を与えてくれる素敵な機会だと感じました。
今回、お話を聞いたことは、今後の学生生活を大きく変える分岐点になると思います。留学を終えてゼミ活動や就職活動が始まった中、明確な目標も決めずに、ただなんとなく学校生活を送っていました。そのため、レキさんが学生時代に後悔していたこととして、「目的を持たずにただ大学にきて勉強していたこと」とおっしゃったときに、今の自分に投げかけられた質問のように感じ、ドキッとしました。しかし、このトークライブを通してお二人とお話させていただいたことで、今までの学生生活を振り返り、自分と向き合うことができたとともに、これからの自分軸を見つけ出す第一歩を踏み出すことが出来ました。真栄城さんとお話させていただいたときに、「自分が本当にやりたいことが分からなくても、やりたいって思ったことや目の前のことをやっていたら、いつかは自分が本当にやりたいものに出会えるよ、大丈夫。」という言葉をかけていただきました。自分が今現在描いている将来像と、目の前にあるやらなければいけないことが、一見重ならないように見え、周りと自分を比較してしまい、投げ出してしまいたくなることがあります。しかし、いつかやりたいことが見つかったその時に、その選択ができる自分であるかどうか、ということが非常に重要だと思います。だからこそ、真栄城さんがおっしゃったとおり、自分の将来の選択肢と可能性を広げるためにも、目の前のことを頭ごなしに判断せずに取り組んでいきたいです。