留学
2025.07.10
Disney College Programに参加していた福井さんから、留学報告が届きました!
私は2024年6月22日から2025年1月3日までの約6か月間、アメリカのカリフォルニア大学リバーサイド校(University of California, Riverside:UCR)とディズニーワールド・カレッジの提携による国際教養プログラム「ディズニーカレッジプログラム(Disney College Program:Disney Program)」に参加しました。プログラムの最初の2週間はUCRにて、ホスピタリティをはじめとするサービス業に関する基礎知識を学びました。その後、フロリダ州にあるウォルト・ディズニー・ワールドに移動し、約6か月間にわたって「マーチャンダイズ(Merchandise)」と「アトラクション(Attraction)」の2つのポジションを、それぞれ約3か月ずつ担当しました。マーチャンダイズでは、ディズニースプリングス(Disney Springs)にある「ワールド・オブ・ディズニー(World of Disney)」に勤務し、多様な国籍・年齢層のゲストへの接客を通して、異文化への理解力や柔軟なコミュニケーション能力を養いました。アトラクションでは、マジックキングダム(Magic Kingdom)内のアドベンチャーランド(Adventureland)にて「ジャスミンのフライングカーペット(Magic Carpets of Aladdin)」「魅惑のチキルーム(Enchanted Tiki Room)」「スイスファミリー・ツリーハウス(Swiss Family Treehouse)」の運営およびパレードのサポートを担当しました。ゲストの安全を第一に考える姿勢や、仲間と連携して業務を遂行するチームワークの重要性を日々実感しながら、責任感を持って取り組みました。
採用までのプロセスは、「書類提出 → 学内選考 → ディズニーおよびUCRの採用担当者との面接 → 合格発表」という流れで行われました。まず書類提出では、これまでの経験や、志願理由やこのプログラムを通じてどのように成長したいかについて記述しました。続く学内選考では、学科長と英語教員による2対1の英語面接が実施され、書類に記載した内容をもとに英語での質疑応答が行われました。学内選考に合格した後は、英語教員のサポートを受けながら、英語の履歴書とカバーレターを作成し、その後、面接練習を重ねていきました。特に印象に残っているのは、面接直前の最終日に行われた3対1の模擬面接です。緊張感のある中で、先生方から様々な角度から質問を受け、大変有意義な時間となりました。加えて、丁寧なフィードバックや励ましの言葉もいただき、大きな自信につながりました。本番の面接では、まずディズニーの採用担当者2名より、インターンシップの魅力や今後のステップについて説明を受けました。その後、ディズニーの採用担当者1名とUCRの先生による英語面接が行われました。面接では、私自身のディズニーへの想いや、これまでの職務経験から学んだこと、チームワークや異文化理解に対する姿勢など、幅広い質問を受けました。緊張はありましたが、これまでの準備の成果を発揮することができ、貴重な経験となりました。
最初の2週間は、カリフォルニア大学リバーサイド校(UCR)で授業を受けました。サービスや観光経営学に関する異なるトピックを日替わりで学び、最終日には、それまでの授業内容をもとにした筆記テストと、各班によるプレゼンテーションが行われました。その後、フロリダに移動してからは、週に1回の対面授業と並行してオンライン授業が行われました。対面授業では、実際の勤務経験や現場での対応事例を共有しながら、「どのようにすればお客様に最高のホスピタリティを提供できるか」といったテーマについて、多角的な視点から考察や議論を深めました。オンライン授業では、各学期に1科目を選択して履修する形式で、私は「人的資源管理(Human Resource Management)」と「消費者活動(Consumer Behavior)」の2科目を受講しました。「人的資源管理」では、4人1組のグループに分かれてロールプレイを行い、2人が面接官、1人が応募者、もう1人が面接の内容を把握しフィードバックを行う役割を担当しました。この授業を通して、1つの質問を通じて相手への配慮や潜在的な意識を探る重要なツールであることを実感しました。
ディズニーの寮は、数年前に完成した新しい施設で、授業を受ける教室のほか、娯楽スペースも充実していました。季節ごとのイベントや、新しく到着した仲間たちを歓迎するパーティー、キャラクターと触れ合えるグリーティングなど、毎日さまざまなアクティビティが開催されており、私も積極的に参加して多くの友人と交流を深めました。また、ディズニーに関する特別授業も開講されており、ディズニームービーの制作秘話を、実際にその作品を手がけたスタッフから直接聞くことができるなど、非常に貴重な学びの機会が提供されています。私も空き時間を活用していくつかの授業に参加しました。中でも特に印象に残っているのは「ディズニーホスピタリティー(Disney Hospitality)」に関する講座で、週1回・3時間の授業を4週間にわたって受講しました。ディズニーならではのホスピタリティの理念や、その裏にある工夫、そしてパークがどのように発展してきたかについて学び、修了後には「マウスターズ(Mouseter‘s)」と呼ばれる修了証を取得することができました。寮での生活は「2×2」と呼ばれる形式で、1つのリビングとダイニングを共有し、2つの寝室に4人で暮らしていました。7~8月は私を含むアメリカ人、フランス人、メキシコ人の4人で生活し、その後フランス人とメキシコ人が帰国したため、新たにメキシコ人とジャマイカ人のルームメイトが加わりました。夜中にみんなでダイニングに集まって語り合ったり、イベント時には部屋を一緒に飾り付けたり、クリスマスにはおそろいの靴下を飾ったりするなど、日々の生活の中でも異文化交流を楽しみながら、かけがえのない思い出をつくることができました。
私が思うディズニーインターンシップの最大の魅力は、異文化の中で実践的なホスピタリティを学び、多様なバックグラウンドを持つ仲間たちと協力しながら、実際の現場で「人の心を動かす瞬間」を創り出せたことは、私にとって非常に貴重な経験でした。マニュアル通りではなく、“気づき”や“思いやり”が求められるディズニーの現場では、ゲスト一人ひとりの期待を超えるサービスを追求するなかで、自分自身の感性や対応力が自然と磨かれていくのを実感しました。なかでも印象的だったのは、あるゲストから「初めてのディズニーだったけれど、あなたに会えてすごく素敵な思い出ができたよ。ありがとう!」と声をかけていただいた瞬間です。その一言に、私の働きが誰かの「魔法の瞬間(Magical Moment)」の一部になれたことを実感し、胸が暖なるような感動を覚えました。また、このインターンシップでは、世界中から集まった仲間たちとチームを組み、国籍や文化の違いを超えて協力し合いながら、笑顔を生み出す現場に立つことができました。多国籍なチームで働く中で、多様な価値観に触れ、自分の視野が大きく広がったと感じています。ともに困難を乗り越え、支え合ってきた仲間たちは、私にとって一生の宝物です。共に過ごした日々は、かけがえのない思い出であり、今でも心の中に大切な絆として生き続けています。