トピック
2026.09.02

中国出身の杜さんは、中国の大学でホテルマネジメントと日本語を学んだ後、本学国際人文学部国際文化学科で文化や社会への理解を深め、幅広い教養を培ってきました。学業成績が優秀で、学外活動にも積極的に取り組んだ学生を対象とする「水田奨学生」に選出され、卒業式では卒業生総代を務めました。
卒業後は、本学大学院経営情報学研究科に進学し、これまでの学びを土台に、経営と情報という新たな実学に取り組みます。日本語を軸に、実学から教養へ、そして新たな実学へと学びをつなぐ杜さんに、本学科に留学を決めた理由、日本での学びや学生生活、将来の目標について伺いました。
――ご卒業おめでとうございます。在学中は水田奨学生に選出されましたが、留学生として勉強するのは大変だったと思います。どのように学習を進めてきましたか。
留学したばかりの頃は、自分の意見を日本語で正確に伝えることが難しかったので、授業の前には必ず資料を読み、授業後にも分からなかったことを自分で調べるようにしました。それでも分からないことがあれば、先生や友人に積極的に質問しました。

――日本への留学を考えるようになったきっかけを教えてください。
2022年に北京冬季オリンピックのボランティアに参加したことがきっかけです。さまざまな国籍の方々とコミュニケーションを取ることができたのがとても楽しかったので、もっと広い世界の人々と関わりたいと思うようになりました。当時は、北京にある大学でホテルマネジメントを専攻しており、ボランティアではホテルの受付などを担当しました。大学から近かったことと、春休みと重なっていた期間も長かったので、学業とボランティア活動を両立することができました。
―― 杜さんは、本学でもオリエンテーションや交流会など、さまざまなイベントで積極的にお手伝いくださいましたが、以前からボランティア活動に参加されていたのですね。
はい。中国にいたときから、コンサートの運営を手伝ったり、大学のオリエンテーションで新入生をサポートしたりなど、ボランティア活動にはよく参加していました。
―― 大学ではホテルマネジメントを専攻していたのですね。
ホテルマネジメントを1年間専攻し、その後の2年間は日本語を専攻しました。
―― 本学への留学を決めた理由は何ですか。
広く世界の人々と関わり、異文化への理解を深めたいと思い、まずは日本へ留学したいと思うようになりました。私の出身大学である北京の大学は城西国際大学の協定校です。以前から交流があり、城西国際大学について知っていました。特に4年間で二つの学位を取得できる「2+2」プログラムは非常に魅力的だと感じましたので、城西国際大学への留学を決めました。

―― 本学で実際に異文化理解を深めることはできましたか。
はい。授業だけでなく、課外活動などでもさまざまな国や地域の人と交流することで、異文化理解を深められたと思います。
―― 特に印象に残っている授業を教えてください。
「国際文化プロジェクト」で、J-POPの歌詞を、日本人学生、中国人留学生、アメリカ人学生と一緒に英語へ翻訳した授業です。曲の好みは人それぞれで細かな部分で意見の違いはありますが、歌詞の解釈や感じ方には国籍を超えて共通する部分が多いことに気付きました。また、J-POPの歌詞を日本語や中国語で理解しているときには、両言語の表現は似ていると感じていたのですが、英語に訳してみると、受け取る印象が大きく変わることに驚きました。日本人学生やアメリカ人学生と話し合いながら、さまざまなことを教えてもらい、とても勉強になりました。

J-POPを通した学び合い~日本・中国・アメリカの学生交流~
―― 日本語だけでなく、英語の勉強にもなったのですね。ほかに印象的な授業はありますか。
「社会と文化の日本語」という授業です。さまざまなトピックを取り上げながら日本語を学ぶ授業で、流行している言葉などを通して、現代の日本社会について理解を深めることができました。特に、日本に「就職氷河期」と呼ばれる時代があったことを知り、とても驚きました。
―― 課外活動にも取り組みましたか。
「ニーハオ中文同好会」という日中交流サークルに参加し、日本人学生とお互いの言語を学び合いました。週に1回、ペアでテーマを決めて一緒に勉強しました。大学祭では、中国語ミニ講座を開催しました。

また、大学の国際教育センターが主催するさまざまな交流会にも参加しました。地域で中国語を学んでいる幅広い年代の方々と交流し、学生だけでなく社会人の方とも話すことができたおかげで、自分の世界が広がったと感じています。
―― 卒業論文では、どのような研究をしたのですか。
公共サインで使われている禁止表現について、日本語と中国語の比較対照研究を行いました。具体的には、日本の千葉県と中国の北京市を対象として、両地域の交通施設および商業施設における禁止サインを比較分析しました。特に、千葉駅周辺で実地調査を実施できたことは大きな収穫で、留学ならではの研究を行うことができたと思います。
―― 研究を通して、どのようなことが分かりましたか。
一般的に、日本語には婉曲的な表現が多く、中国語は直接的な表現が多いと考えていましたが、公共サインの禁止表現に関しては、日本と中国の文化的な差があまり見られないことが分かり、意外に感じました。
―― 禁止事項を曖昧に表現して事故につながっては大変ですから、どちらの文化でも、伝えるべきことは明確に伝えているのですね。アルバイトもしていますか。
現在、成田空港の免税品店で、通訳を担当しています。
―― 何語を使って通訳をしているのですか。
中国語、日本語、英語が中心ですが、韓国語を使うこともあります。大学では韓国語も履修していたので、今は単語レベルですが韓国語での対応もしています。「国際文化プロジェクト」で日英翻訳を行ったことも、複言語の通訳の仕事に活かせています。

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―― 卒業後の進路を教えてください。
4年次から日本の大学院への進学を目標に掲げ、受験準備を進めました。ゼミの先生からも丁寧なご指導をいただき、そのおかげで進学への決意を固めることができました。卒業後は城西国際大学大学院の経営情報学研究科に進学する予定です。大学院では実践的な研究に取り組み、グローバルな視点と専門知識を身につけ、将来は国際的な業務を担える人材になりたいと考えています。
―― 最後に、これから日本に留学する学生へのメッセージをお願いします。
留学生活では、言葉や生活習慣の違いによって不安を感じることもあります。しかし、間違いを恐れず、自分から話しかけることが大切です。一歩踏み出すことで、新しい出会いや学びにつながると思います。
― 杜さん、ありがとうございました。今後のますますのご活躍を期待しています。