開催報告
2025.09.11
城西国際大学 理学療法学科では、理学療法の専門教育に加えて、国際的な医療・福祉・社会課題に触れ、学生自身が学びを学外の活動へ広げる機会があります。
理学療法学科3年生の松崎さんは、イギリスの非営利団体ISPAが主催し、在日ウクライナ大使館が後援するセイルトレーニングに、ボランティアスタッフとして参加しました。
帆船「みらいへ」を舞台に、日本で生活するウクライナの若者を含むさまざまな国・地域の若者と1週間の共同生活を送り、国籍や文化的背景の異なる参加者との交流を経験しました。
今回の参加のきっかけとなったのは、城西国際大学理学療法学科の義肢装具学実習の一環として実施された、ウクライナの専門家による特別講演でした。
講演を通してウクライナの状況や支援について知った松崎さんは、世界で起きている出来事を自分自身の問題として考えるようになり、
「自分に何ができるのだろう」
という思いを持ったことから、今回のボランティア活動への参加につながりました。
大学で得た知識を授業の中だけで完結させず、社会課題への関心や、自ら行動するきっかけへつなげた学生の実践例です。
セイルトレーニングでは、松崎さんはボランティアスタッフとして、活動記録や参加者へのサポートを担当しました。
船上では、参加者同士で協力して生活するとともに、移民や国際支援などをテーマとしたディスカッションにも参加しました。
日本で考えられている「支援」と、実際にウクライナから日本へ来た同世代の若者が求める支援との違いについて直接話を聞くことで、制度や物資だけでは捉えられない支援のあり方について考える機会となりました。
松崎さんは、
「物や制度以上に『寄り添う気持ち』や『愛情』が大切にされていることが印象的でした」
と振り返っています。
慣れない船上生活の中で、参加者は異なる言語や文化的背景を持ちながら、1週間を共に過ごしました。
最初は環境の違いに戸惑う場面もありましたが、共同生活や活動を重ねる中で、参加者同士にチームワークが生まれました。
理学療法士は、年齢、国籍、文化、生活背景などが異なるさまざまな人と関わる専門職です。
今回の経験は、松崎さんにとって、自分とは異なる背景を持つ相手の考えを知り、相手の立場から支援を考えることの重要性を学ぶ機会となりました。
松崎さんは今回の活動について、
「この夏一番の経験となり、日本にいながら海外研修のような学びを得ることができました」
と振り返っています。
また、
「この経験を糧に、今後は語学力を磨き、本当の意味で人を支えることができる理学療法士になりたい」
と今後の目標を語りました。
理学療法士に求められるのは、身体機能を評価・治療する専門知識だけではありません。対象者一人ひとりの文化、価値観、生活背景、社会的な状況を理解しながら支援を考える視点も重要です。
城西国際大学理学療法学科では、海外研修や海外の専門家による講義などを通して、理学療法を国際的な視点から考える教育機会を設けています。
また、今回のように、大学での授業や専門的な学びをきっかけとして、学生自身が国際交流や社会貢献活動へ学びを広げることもあります。
本学科では、専門知識・技術を身につけるだけでなく、異なる文化や価値観を持つ人々と関わり、相手の生活背景まで含めて支援を考えることのできる理学療法士の育成を重視しています。
今後も城西国際大学理学療法学科では、海外研修、国際的な講義、学生による主体的な学外活動などを通して、理学療法と国際理解・異文化交流を結びつける学びの機会を広げていきます。
「物や制度以上に『寄り添う気持ち』や『愛情』が大切にされていることが印象的でした」
国際性豊かなカリキュラムが体験できる