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城西国際大学理学療法学科・安齋紗保理助教が優秀学会発表賞を受賞―高齢者の健康情報入手とフレイル発生の関連を研究

教員活動

2025.09.06

城西国際大学 健康科学部 理学療法学科では、地域在住高齢者のフレイル、介護予防、ヘルスリテラシー、健康行動など、地域で健康に生活し続けるための要因に関する研究に取り組んでいます。

2025年9月6日、新潟大学旭町キャンパスで開催された「第38回日本保健福祉学会学術集会」において、本学理学療法学科の安齋紗保理助教が研究成果を発表し、「優秀学会発表賞」を受賞しました。

発表演題は、

「地域在住高齢者の情報入手手段の数が1年後のフレイル発生に与える影響」

です。

共同研究者として、大杉紘徳氏、柴喜崇氏が研究に参加しました。

高齢者の「健康情報の入手」とフレイルに着目

フレイルとは、加齢に伴って心身の機能が低下し、健康な状態と要介護状態の中間に位置する状態です。

フレイル予防を考える際には、筋力や身体活動などの身体的要因だけでなく、健康情報をどのように入手し、理解し、活用しているのかというヘルスリテラシーの視点も重要です。

今回の研究では、ヘルスリテラシーを構成する要素の中でも、地域在住高齢者が利用している**「健康情報の入手手段の数」**に着目し、その違いが1年後のフレイル発生とどのように関連するのかを検討しました。

情報入手手段が多い高齢者ほど、1年後のフレイル発生が少ない傾向

分析の結果、健康情報を入手する手段の数が多い高齢者ほど、1年後にフレイルを発生しにくい傾向が認められました。

この結果は、高齢者のフレイル予防を考える際に、運動や身体機能だけでなく、どのように健康情報へアクセスしているのかという情報環境にも注目する必要性を検討するための知見となります。

ただし、本研究で示されたのは情報入手手段の数とフレイル発生との関連であり、情報入手手段を増やすこと自体がフレイルを直接予防することを示したものではありません。今後、健康情報へのアクセスと健康行動、身体機能との関係について、さらに検討する必要があります。

身体機能だけではなく「情報へのアクセス」から健康を考える

理学療法士は、筋力、バランス、歩行能力などの身体機能を評価する専門職ですが、地域における介護予防や健康支援では、生活習慣、社会環境、健康情報へのアクセスなども含めて高齢者の健康を捉える視点が求められます。

今回の研究は、フレイルの発生を身体機能だけから考えるのではなく、高齢者が健康に関する情報をどのように得ているのかという視点から検討した予防・地域理学療法研究です。

優秀学会発表賞を受賞

今回の研究発表は、第38回日本保健福祉学会学術集会において、**「優秀学会発表賞」**を受賞しました。

安齋助教は、

「今後の研究をさらに発展させ、健康無関心層へのアプローチに役立てていきたいと思います」

と今後の展望を述べています。

今後は、健康情報へのアクセス方法と、実際の健康行動や身体機能、フレイルとの関係をより詳細に検討することで、地域高齢者への効果的な健康支援につながることが期待されます。

城西国際大学理学療法学科のフレイル・地域リハビリテーション研究

城西国際大学理学療法学科では、地域在住高齢者を対象として、フレイル、要介護認定、介護予防、身体機能、認知機能、健康情報、ヘルスリテラシーなど、地域で健康に生活し続けるためのさまざまな要因を研究しています。

本学科では、筋力やバランスなどの身体機能だけでなく、生活、健康行動、情報環境、社会的要因まで含めて高齢者の健康を多面的に捉えることを重視しています。

また、こうした研究成果を、学生への講義や卒業研究、地域住民を対象とした健康支援活動などにもつなげています。

今後も城西国際大学理学療法学科では、高齢者のフレイル・介護予防に関する研究と、地域での健康支援・学生教育を結びつけた地域理学療法を推進していきます。

学会発表・受賞情報

学会名: 第38回日本保健福祉学会学術集会
開催日: 2025年9月6日
会場: 新潟大学 旭町キャンパス
演題名: 「地域在住高齢者の情報入手手段の数が1年後のフレイル発生に与える影響」
発表者: 安齋 紗保理 助教
共同研究者: 大杉 紘徳、柴 喜崇
受賞: 優秀学会発表賞