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交通事故死した秋澤瞳さんの在学の証 両親寄贈のハナミズキを植樹

学生活動

2022.03.18

秋澤瞳さんの遺影を手に、挨拶する母・洋子さん

環境社会学部の教員(左の2名)や杉林学長(右から2人目)、倉林眞砂斗副学長(右端)とともに植樹するご遺族

本学で学んでいた2018年に交通事故で亡くなった秋澤瞳さん(当時21歳)をしのぶ植樹式を3月12日に、千葉東金キャンパスで行いました。両親が「娘の生きた証を残したい」と、秋澤さんが好きだった植物の寄贈を申し出てくださり、今回の植樹が実現しました。

秋澤さんは2016年に環境社会学部に入学しました。聴覚障害を抱えながらもキャンパスのある千葉県東金市内の手話サークルで講師を務めたり、介護施設でアルバイトをしたりするなど、充実した学生生活を過ごしていました。3年生に進級し、スウェーデンへの留学準備を始めた矢先の2018年秋、手話サークルからの帰宅途中に横断歩道で信号を無視した車にはねられ、息を引き取りました。

寄贈いただいたハナミズキを秋澤さんの母・洋子さんと弟さん、環境社会学部の教員が囲むなか、式主催者を代表して杉林堅次学長が「瞳さんが亡くなったことは本当に残念でならず、当時を振り返っても言葉になりません。今後も学生には瞳さんが本学で学んでくれていたことを伝えていきます」と挨拶しました。

洋子さんは「今でも悲しみは癒えておらず、月命日の前後には東金まで足を運んでいます。これからはこの樹の成長を見守っていきたいです」と、ハナミズキに込めた思いを語りました。

植樹には、秋澤さんを直接指導した教員に加え、この日卒業式を迎えた環境社会学部の後輩も参加し、当時の思い出を語りながらスコップで丁寧に土をかけ、生前の秋澤さんに思いを馳せていました。

秋澤さんの出身地である神奈川県二宮町および近隣の自治体では、秋澤さんの生涯を小中学校の教材にし、今年度も授業が行われるなど、その前向きな生き方が次世代に語り継がれています。