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メディア学部2年の小屋英美里さんがセーリング世界選手権の日本代表に

学生活動

2021.02.26

「2020レーザー中部選手権」(2020年10月、愛知県蒲郡市)で競技に挑む小屋英美里さん

「2020レーザー中部選手権」(2020年10月、愛知県蒲郡市)で競技に挑む小屋英美里さん

メディア学部映像芸術コース2年の小屋英美里さんが、セーリングのレーザー・ラジアルクラス女子世界選手権の日本代表に選ばれました。10月に米国テキサス州で開かれる大会に向け、練習に励んでいます。

小屋さんがセーリングを始めたのは小学3年生のとき。外洋ヨットレースをしていた父の勧めで、教室に通い始めたそうです。「最初はどちらかと言うと下手な方だったので、通うのが毎回憂鬱で、嫌でした」と小屋さんは当時を振り返ります。同じころにヨットを始めた友人がどんどん上達し、海外遠征に行く姿を見て、「自分も『JAPAN』と書かれたユニフォームを着たい」という思いが芽生えたのが転機となったそうです。それからは、不足気味の筋力をつけるため、人一倍練習を重ねました。レースが続く夏になると、イメージトレーニングも毎日続けたそうです。

小6のときには単身でニュージーランドにヨット留学し、ジュニア・ユース世界選手権にニュージーランド代表として出場を果たします。12歳で帰国してからはユース日本代表として国際大会に次々に出場し、実力を発揮してきました。「思うように成績が出せないとき、父は『謙虚でいることを忘れずに頑張り続ければ、結果がついてくる』という言葉をかけてくれました。それにいつも支えられました」と話します。

選手としての強みは「海外の選手とも交流できる語学力と、フレンドリーな性格。また体格がいいので強風時でも力を発揮でき、男性とも戦えること」、弱みは「メンタルが弱く、何かあるとすぐに競技にも生活にも支障が出てしまうこと」と自己分析しています。それでも、「ほかのどんな競技よりも自然とふれあえるので、嫌なことあっても海に出て風に当たりながら帆走をしていると、悩みがほんとにちっぽけに思えてきて、心が軽くなります」と、弱点も競技のなかで克服する術を身に着けました。

本学には2020年、メディア学部映像芸術コースに編入学しました。セーリングと学業との両立がしやすい立地だったことに加え、「以前から芸能界に興味があった」のが理由だそうです。「オリンピックに出るという目標に加え、タレントや女優を目指したいという気持ちもあります」。幼稚園から小学2年まで中国で育ったため、英語に加え中国語も堪能なことから、いずれの分野でもグローバルな活躍が期待されます。

編入学と同時にコロナ禍に見舞われたため通学もままならないなか、「まずは世界選手権で前半にランクインし、最終的には世界規模の大会で常に10番以内に入れるような選手になる」という目標に向かって努力を重ねる小屋さん。「早く授業に出て、学内で友達を作りたいです」と、本学でのこれからの学生生活にも期待を寄せています。

レーザー級

レーザー級は、艇長4m23cmの1枚帆ヨットで東京オリンピック採用の一人乗りのクラスです。 オリンピックでは、スタンダードが男子種目で、ラジアルが女子種目です。ラジアルは、艇はスタンダードと同じですが、帆の面積がスタンダードより小さく、女子やユースおよび小柄な男性に適したクラスです。
2019レーザー級世界選手権公式サイトhttps://2019worlds.laserjapan.org/about-class/より引用)

複数のヨット

レース中はライバル選手だけでなく、自然とも常に闘っている

「2018アジア選手権」で練習の順番を待つ小屋さん(2018年3月、シンガポール)

「2018アジア選手権」で練習の順番を待つ小屋さん(2018年3月、シンガポール)

2018年の「福井国体セーリング競技会」で、7位の賞状を手に大会マスコットキャラクターの「はぴりゅう」と記念撮影

2018年の「福井国体セーリング競技会」で、7位の賞状を手に大会マスコットキャラクターの「はぴりゅう」と記念撮影