30周年記念事業
2022.08.08
招待講演を行った大連外国語大学の陳岩教授
開会の挨拶を行う杉林堅次学長
本学千葉東金キャンパスで画面に向かい、進行役を務める芳賀浩一・人文科学研究科長
2日目の研究発表では、参加者の熱のこもった発言が相次ぎました
大学院人文科学研究科主催による国際学術シンポジウム「グローバル時代の日本研究~オンライン時代の越境する言語と文化~」を8月6、7日にオンラインで実施しました。本学の30周年記念事業の一環としての開催で、人文科学・言語教育を専門とする本学の教員に加え、中国遼寧省の協定校3校とともに設立した日中連携大学院(博士課程)に所属する学生および卒業生も参加し、計45名が熱心に意見を交わしました。
冒頭に杉林堅次学長が、日中連携大学院を拠点に日本に関する研究者を多数輩出してきたことに触れ、「今後は他の国との協働にも力を入れて連携大学院に発展させ、日本文化、日本語教育のメッカと呼ばれるように育てていきたい」と挨拶しました。
次に、日中連携大学院の構成大学の一つである大連外国語大学の陳岩教授が招待講演を行いました。陳教授は「中日文化の融合点を求める-芭蕉俳句の翻訳を巡って」と題し、松尾芭蕉の俳句を例に、日本で生まれた俳句が中国に伝わり、漢俳として中国で親しまれているのは「文化交流の模範である」と説明しました。さらに「俳句の翻訳は文化の融合を図る作業であり、その視点で取り組めば、翻訳における技術不足は解消されるのではないか」と語りました。
初日後半は2部にわけてパネルディスカッションを行い、1部は「国境と言語と時空を超えて」、2部は「日本研究(言語と文化)の過去・現在・未来と新時代におけるJIUの役割」をテーマに議論しました。パネリストは同じく日中連携大学院の構成大学である大連理工大学の杜鳳剛教授と東北大学の王秋菊教授、海外協定校であるブタペスト商科大学のヒダシ・ユディット教授に加え、本学人文科学研究科の芳賀浩一研究科長(以上1部)、陳岩教授、大連外国語大学の劉利国教授、本学副学長の倉林眞砂斗教授(以上2部)が務めました。両部とも、予定時間を超過するほど熱のこもった意見交換がなされました。
2日目は日中連携大学院に在籍する学生、卒業生および本学教職員の計32名が参加し、「日本語教育」や「近現代文学」などのテーマ別に6グループに分かれ、研究成果を発表しました。
発表テーマなど、詳しいプログラムは以下の通りです。