看護学部の大橋教授が旭市役所で講演 「母子保健おけるメンタルヘルス」テーマに

教員活動

2022.12.20

参加者を前に「これからも地域と連携して、大学の使命を果たしていきます」と語る大橋教授

令和4年度海匝保健所管内保健衛生連絡協議会における保健師研修会が12月8日、千葉県旭市役所で行われ、看護学部の大橋優紀子教授が「母子のメンタルヘルスと子育てへの支援」と題した講演を行いました。海匝地域(銚子市・旭市・匝瑳市)で活躍されている行政保健師、家庭相談員約20名が参加しました。

大橋教授は乳幼児精神保健、周産期メンタルヘルスを専門としており、今回の講演は同協議会からの依頼で実現したものです。事前アンケートでは、産後のメンタルチェックとして国際的に普及している「エジンバラ産後うつ病質問票(EPDS)」の適切な活用方法や、精神疾患や発達障害などを抱える妊産婦への支援のあり方、虐待が疑われるときの対処法などについて質問が多数寄せられました。

登壇した大橋教授は、妊産婦の死因で最も多いのが自殺であることを示し、「潜在化しているリスク要因に気づける力」と「リスク要因をもつ母親へ関わる際の心理援助の技術」が必要であることを強調。EPDSから得られた数値を読み解く方法や、繰り返し使用するうちにスクリーニングツールとしての信頼性が下がるという注意点を挙げ、尺度だけに頼らず判断、対応するための具体的な方法を複数提案しました。参加者の方々からの質問には、エビデンスを添えて解説し、地域の母子保健におけるメンタルヘルスの課題をどう解決したらいいかについて、地域の保健師等の方々と一緒に考え、見直す機会となりました。

大橋教授は地域母子保健の目的を「幼い子どもたちが、あたたかな愛情を受け、安心して、健やかに育っていけるようにすること」と話し、「困難な支援も一人の保健師や家庭相談員との出会いで、その子どもの人生が幸せなものに変わるなら、努力は価値あることだ」と、参加者にメッセージを送りました。

参加者からは「母子の虐待予防支援の実際を、現場の悩みに即して紹介していただき、とても分かりやすかった」「もっと学びを深めて、少しでも母子が幸せに生活でいる支援ができるようにしたい」などの感想が寄せられました。