30周年記念事業
2023.01.13
卒業生として、後輩にアドバイスを送る安藤宏一郎さん
真剣な表情で質問する学生
国際人文学部国際交流学科の2年生を対象とした「キャリア支援講座」を昨年12月14日に、千葉東金キャンパスで開きました。卒業後の進路を考えるきっかけ作りを目的とし、同学科卒業生で外資系金融機関に勤務する安藤宏一郎さんに講師を務めていただきました。創立30周年記念事業の一環としての開催で、参加した80名は興味深そうな表情で耳を傾けていました。
安藤さんは2017年に同学科を卒業後、大手英会話スクールに就職し、教務主任からマネージャーに昇格しました。その後、外資系金融機関に転職し、ライフプランナーとして働きながら税理士やスポーツインストラクターなどの複数の資格を取得し、活動の場を広げています。
登壇した安藤さんはまず「卒業後の進路を考えるうえで一番大事なのは、目的を明確にすることです。そうすれば、自分がどんな人間になりたいのかが見えてくるはずです」と話しました。そのうえで、安藤さん自身の経験を語ってくださいました。社会人3年目になった安藤さんは任される仕事が増えて多忙になり、自身の働き方、生き方に疑問を抱き始めたそうです。「自分はなぜこの仕事をしているのかと、自問自答を繰り返しました。何度も問いかけることで、『なりたい自分』の姿は『選択肢を持てる人間』であることが明確になり、転職を決意しました」と、現在の仕事に移るまでの経緯を説明。「目的の明確化」の重要性を具体的に示しました。
後半では、さまざまな分野で活躍する4名の同学科卒業生の例を挙げました。高校教師、大手広告代理店など、この4名がそれぞれどのような仕事に就いているかを安藤さんは紹介し、一人ひとりがどんな経験によってその後の働き方を変えたのかを説明しました。「この4名に共通点するのは、社会人になっても考え続け、さらに考えたことを行動に移していることです」と指摘し、新卒での就活がゴールではないことを、分かりやすく教えてくださいました。
最後に安藤さんは「自分の好きなこと、興味のあることをまず書き出してみてください。次に『なぜ自分はこれに惹かれるのか』と繰り返し考えることで、目的が明確になっていきます」と将来を考えるうえでのヒントを示しました。
講演終了後、学生から多くの質問が寄せられ、安藤さんはその一つひとつに丁寧に答えてくださいました。聴講した学生からは「将来何をやりたいのか、漠然としか考えていませんでしたが、自分を見つめ直すきっかけになりました」「目的が曖昧なまま2年間過ごしてきてしまったので、これからじっくりと考えていきたいです」などの声があがりました。