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ナイトタイム観光拡大へ 観光経営人材育成の講座を開講

地域連携

2025.03.11

講義をおこなう石井教授

ゲストティーチャーの伊藤佳菜氏

東京紀尾井町キャンパスで、東京都内在住または在勤の方を対象に「ナイトタイム観光サーティフィケイトプログラム開発に向けた講座」を3月1日と2日の2日間開講しました。同日は、観光業や旅行業で勤務されている方など29名に参加いただきました。本講座は、本学経営情報学部が担当し、今年度は経営情報学部と大学院国際アドミニストレーション研究科それぞれに所属する石井伸一教授、黒澤武邦准教授そして小松悟朗准教授が講座を実施しました。

1日目は、体験型の観光商品や最先端の観光業に関する「観光マーケティング」、森ビル株式会社タウンマネジメント事業部の伊藤佳菜氏をゲストティーチャーに迎え、観光産業における企業戦略を学ぶ「観光関連企業経営・マネジメント」の講義がおこなわれました。伊藤氏が担当する虎ノ門ヒルズエリアの施設紹介や、ナイトタイムエコノミー(夕方から深夜までの時間帯を活用した経済活動)について、参加者は実際に施設を見学しながら説明を受けました。「TOKYO NODE」や「オーバル広場」など、虎ノ門ヒルズエリア内を視察した後、グループごとに課題解決テーマを設定し、インバウンド拡大に向けたアイデアを探りました。
新橋・虎ノ門エリアはビジネス機能が中心であるため、夜間は昼間の人口の15分の1に減少するといった特徴があります。伊藤氏は「ナイトタイムや土日の集客、エリア内の回遊促進が課題となっている」と伝え、参加者に対して「都心部の夜間観光資源を活用する視点で、回遊を促進するアイデアを考えてほしい」と語りました。

フィールドワークで案内をする伊藤氏

伊藤氏(左)に熱心に質問をする参加者

フィールドワークのテーマを打合せる参加者たち

2日目は、ニューヨークのナイトタイム観光の事例について、現地とオンライン中継を通じて、人々で混みあうピークタイムの現状や雇用問題、エンターテインメントの最新事情などについて参加者が説明を受けました。現地スタッフへの質問が飛び交い、参加者はその内容に対して理解を深めていました。
その後、1日目のフィールドワークを踏まえて、各グループで課題に対する分析・考察した後、プレゼンテーションをおこないました。参加者は他のグループの発表にも真剣に耳を傾けている様子がうかがえました。
最後に、データサイエンスの基礎を学ぶ講義とグループワークをおこない、受講者にはさらなる学びにつながったようです。参加者からは「フィールドワークやバーチャルツアーを通して、夜の観光コンテンツの重要性を再確認することができた」や「ナイトタイム観光は東京都だけでなく、日本各地でまだまだ開拓の余地があることを2日間通じて感じることができた」という声が寄せられました。

プレゼンテーションをおこなう参加者

本講座は、東京都が実施する「大学等と連携した観光経営人材育成事業」に採択されており、今後3年をかけて東京都のナイトタイム観光振興を担う次世代の観光経営人材の育成を図ります。
次年度以降は12回の講義を実施する計画になっており、詳細は決まり次第本学webサイトにて公開する予定です。