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ハンガリー研修 32日目

ハンガリー研修

2025.09.18

9月16日(32日目):翌日のプレゼンテーション資料作成と、支え合いから得た学び

この日は翌日の最終プレゼンテーションに向けて、6つのテーマに分かれて準備を進めました。研修の集大成となる内容をまとめる作業は、各グループにとって大きな挑戦であり、仲間と議論を重ねながら形にしていきました。

準備されたテーマは以下の6つです。

  1. 環境要因と健康指標
     大気汚染・喫煙率・肥満率を中心に、日本・ハンガリー・OECD諸国を比較
     Environmental Factors and Health Indicators – A Comparison of Air Pollution, Smoking, and Obesity in Japan, Hungary, and OECD Countries
  2. 生活習慣と心疾患死亡率
     ハンガリーにおける現状と予防策
     Lifestyle and Cardiovascular Disease Mortality – Current Situation and Preventive Measures in Hungary
  3. 妊娠期の母体習慣と小児期の健康
     将来の生活習慣病予防に向けて
     Maternal Habits during Pregnancy and Child Health – Toward the Prevention of Future Lifestyle-related Diseases
  4. ATLSの世界共通性と地域的違い
     日本とハンガリーを中心に
     Global Commonalities and Regional Differences in ATLS (Advanced Trauma Life Support), Focusing on Japan and Hungary
     👉 ATLS(Advanced Trauma Life Support)とは?
     重症外傷患者に対する初期対応を世界共通の手順にまとめた教育プログラム。事故や外傷で救急搬送された患者に対し、どの国でも同じ優先順位で処置できるよう標準化された方法で、救急医療の国際的な共通言語となっています。
  5. トリアージの運用と課題
     日本とハンガリー、OECD諸国の救急医療体制の比較
     The Operation and Challenges of Triage – A Comparative Study of Emergency Medical Systems in Japan, Hungary, and OECD Countries
  6. ICUにおける多職種連携の重要性
     日本とハンガリー、OECD各国の実態比較
     The Importance of Multidisciplinary Collaboration in ICUs – A Comparative Study of Japan, Hungary, and OECD Countries

 一方で、この日には帰国を前に思いがけない「お金の盗難事件」が発生しました。しかし、この出来事を通じて、私たちは大きな支えを得ることになりました。センメルワイス大学の理学療法コースの学生たち が積極的に協力してくれ、警察での手続きがスムーズに進められたのです。慣れない言語や制度の壁を前にしても、彼らのサポートによって安心して対応することができました。

 この経験から、困難な状況を乗り越える際には仲間の存在が不可欠であること、そして国境を越えた友情や協力がどれほど心強いかを実感しました。盗難というトラブルを、むしろ「人の温かさを知る貴重な体験」へと転換できた一日でした。

YN