教員活動
2025.09.24
城西国際大学 健康科学部 理学療法学科では、心臓リハビリテーション、循環器疾患、運動療法など、内部障害に対する理学療法の教育・研究に取り組んでいます。
2025年7月19日、愛知県名古屋市で開催された「第31回日本心臓リハビリテーション学会学術集会」において、本学理学療法学科の小川明宏准教授が、筋収縮と動脈弾性に関する研究成果を発表しました。

左側:小川准教授、右側:共同研究者の東邦大学医療センター佐倉病院 循環器内科学講座 清水一寛先生
発表演題は、
「局所的筋収縮が動脈弾性に与える即時的影響:右側大腿四頭筋の等尺性収縮を用いた検討」
です。
心臓リハビリテーションでは、心疾患を有する人の身体機能や運動耐容能を評価し、安全性を確認しながら適切な運動療法を行うことが重要です。
今回の研究では、心疾患を有する人や地域で生活する50歳以上の対象者に、大腿四頭筋を使った局所的な等尺性筋収縮運動を行ってもらい、その前後で動脈弾性にどのような即時的変化が生じるのかを検討しました。
動脈の状態は、CAVI(Cardio-Ankle Vascular Index:心臓足首血管指数)を用いて評価しました。
CAVIは、動脈の硬さを評価するために用いられる指標の一つです。
研究の結果、比較的簡便な大腿四頭筋の筋収縮運動後に、動脈弾性に即時的な変化が生じる可能性が示されました。
この結果は、心疾患を有する人や中高年者を対象とした運動療法を考えるうえで、全身運動だけでなく、局所的な筋収縮が循環器系にどのような影響を与えるのかを検討するための基礎的知見となります。
今回の研究は短時間の運動による即時的な反応を検討したものであり、長期的な運動効果については、今後さらに検証する必要があります。
理学療法士は、整形外科疾患やスポーツ傷害だけでなく、心疾患や呼吸器疾患などの内部障害を有する人に対するリハビリテーションにも関わります。
心臓リハビリテーションでは、運動を行うこと自体だけでなく、どのような運動を、どの程度の負荷で実施すると、身体にどのような反応が生じるのかを理解することが重要です。
今回の研究は、局所的な筋収縮と動脈弾性との関係を客観的な指標から検討した、心臓リハビリテーション・運動療法に関する研究です。
城西国際大学理学療法学科では、スポーツ、運動器、神経、地域リハビリテーションなどに加えて、心臓リハビリテーション、呼吸リハビリテーション、循環器疾患などの内部障害理学療法についても教育・研究を行っています。
本学科の教員は、それぞれの専門領域において臨床・研究活動に取り組み、得られた知見を学生への講義・実習にも還元しています。
学生は、筋力や関節可動域だけでなく、循環・呼吸など全身状態を把握し、安全性を考慮しながら運動療法を計画する理学療法の考え方についても学びます。
今後も城西国際大学理学療法学科では、心臓・呼吸・運動器・スポーツ・地域など幅広い理学療法領域における研究と教育を結びつけ、科学的根拠に基づく理学療法教育を進めていきます。
学会名: 第31回日本心臓リハビリテーション学会学術集会
発表日: 2025年7月19日
開催地: 愛知県名古屋市
演題名: 「局所的筋収縮が動脈弾性に与える即時的影響:右側大腿四頭筋の等尺性収縮を用いた検討」
発表者: 小川 明宏 准教授 ほか共同研究者