本ゼミナールの学生の多くは、本学を卒業後、日本国内外の大学院への進学を目指しています。そのため、ゼミ活動の主な内容は論文指導となります。
ゼミ活動で最も重視してるのは、国内外の様々な「地域」に目を向け、その「地域」の発展や変容、地理的な特徴および課題などについて、時間軸と空間軸、自然科学と人文科学といった大局的な観点から学ばせることです。次に、国際大学生ならではの視点から「地域の魅力」を発見したり、観光分野における「新しい観光商品の企画・開発」に寄与する活動に積極的に参加してもらうことです。
昨今の社会情勢と時代の変化により、人々のライフスタイルと価値観は変容しています。観光の分野において、「地域」に対して従来の「楽しみ」の要素より、「安全・衛生・心身の健康」の要素が強く求められるようになりました。そこで、本ゼミは「旅をきっかけに健康増進・維持・回復・疾病予防に寄与する」ヘルスツーリズムと関連するスパ・温泉・食・運動・文化活動の活用に関するテーマを特に力を入れています。
このように、本ゼミの論文指導は、論文の作成過程で必要とされる学問・研究を体系的に整理・応用する学習能力の育成だけではなく、研究調査対象地域への理解を通して、地理学の目的である「人類がすべて平和に、平等に、豊かに過ごすため」の知識と方法を考える契機ともしています。さらには、「異なる性格を持つ地域の集合体である世界」の多様性を寛容に受け入れる精神の醸成を目指し、「学問による人間形成」の建学理念を実現させることを最終目標としています。