地域の観光拠点となる施設のブランディングについて考える ー 道の駅しょうなん周辺の地域ブランディングから学んだこと ー

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第1クォーターに実施したフィールド基礎演習aでは、地域の拠点となる施設のブランディングとその拠点を中心とした地域ブランディングについて学んできました。
とくに、本学の近傍に道の駅みのりの郷東金があるので、こうした地域の産業拠点となる施設が担うべきブランディングについて実地調査から学ぶ試みを実施しています。また、道の駅みのりの郷東金のお話を実地調査の中で伺うだけでなく、他の地域の道の駅の活動と比較して学ぶということも行っています。
そこで、今回は、道の駅みのりの郷東金に伺った際の記録と、比較対象としてお話を伺った千葉県柏市にある道の駅しょうなんと連携し地域のブランディングに取り組む「手賀沼アグリビジネスパーク事業推進協議会」の事務局・鈴木亮平さんのオンライン講演会の記録を学生たちの感想を介しご紹介します。
 

オンラインで鈴木さんに質問を投げかける様子



●観光学部3年 佐久間 康晟
フィールド基礎演習aでは、地域の拠点となる施設のブランディングについて学んでいます。とくに、第1クォーターでは、大学近傍にある道の駅に赴き、広報担当の土濃塚雅代さんからお話を聞く機会をいただきました。
5月10日にお邪魔した道の駅みのりの郷東金は、国道126号線沿いの東金市にある道の駅です。もともとは、東金市の緑花木センターとして、県下一の緑花木市場と言われていたそうです。江戸時代から、東金市の民家の垣根を支える庭木を育てていたことがこうした市場を作り出しているとのことでした。主に取り扱っている商品は、東金市や山武郡市の農家から仕入れた農作物で、野菜や果物は当日売り切りの鮮度が高い状態で揃えられ、直売所が売り上げの8割ほどを担っているとのことも伺いました。こうしたことからもわかるように、東金市の農業振興の要とも言えます。

実際に訪れてみてわかったことは、先に挙げた緑花木の多さです。敷地内の半分ほどを占める植物たちに圧倒されました。また、それに伴い、軽トラックの貸し出しも行っており、大きめの植木や園芸用品の買い物をした際には、家まで運ぶこともできる便利な施設なのだということがわかりました。
また、施設内には加工場が併設され、地元産食材を使ったスイーツなど独自性の高い商品を自社で生産していることもわかりました。地元産食材を使った6次産業化事業としては、加工場での商品製造だけでなく、地産地消を売りにしたイタリアンを味わうことができる「とっチーノ」というレストランも併設されています。このレストラン内で、私たちも東金産いちごを扱ったプリンを食しましたが、とても美味しかったです。身を持って東金市の農産物の豊かさを味わうことができるいい機会でした。

ちなみに、この見学の後日談として、道の駅しょうなんのブランディングに寄与した鈴木亮平さんの話を聞く機会も本授業のプログラムにはありました。その際に、「まちのブランディングの入口として道の駅を使う」というフレーズのお話があったので、大学近傍のみのりの郷東金の実地調査のことを思い出しながら話を聞いていました。東金市も、上記のような植木を初めとした産業や6次産業化につながる特徴的な農作物が数多くあるのだから、道の駅だけではなく地域と連携したかたちでの情報提供ができれば、地域観光の窓口になるのではないかと感じたからです。そして、私たち観光学部も、そうした産業をアピールするお手伝いができればいいなと思いました。

道の駅みのりの郷東金で取り扱っている農作物についての説明を受けている様子
 

視察の際に食した東金市産のイチゴをのせたプリン
※写真撮影:上江洲さん


● 観光学部3年  冼 嘉欣
6月7日のフィールド基礎演習aの授業では、手賀沼近傍でアグリビジネスパーク事業に従事している鈴木亮平さんからお話を聞きました。こういう地域のブランディングに関わる専門家からお話を聞く経験はなかなかないので、非常に貴重な機会だと思います。とくに、鈴木さんは、道の駅しょうなんや手賀沼エリアのブランディング事業を介し、手賀沼近傍の地域活性化に携わっています。

鈴木さんのお話を通じて、手賀沼エリアの抱える課題や現状がわかるとともに、今後、協議会で取り組むべきことも理解できました。ただ、お話を聞く前は、道の駅しょうなんのブランディングについてのみ関心を持っており、地域のブランディングと道の駅とのつながりを理解することができませんでした。ただ、「道の駅をブランディングするだけではなく、まちづくりのブランディングのために、道の駅を拠点とする」ための色々な活動の話を聞いて、自分の考え方を改めました。道の駅は地域活性化のために作ってたわけではないにしても、拠点として地域全体に価値ある存在に育てることは大事なのだと思いました。
そのため、留学生の視点からお話を聞いていた私は、手賀沼近傍の「地域活性化の目的」についても、もっと多くの人に知ってもらいたいと感じました。とくに、こうした海外に観光地として認識されていない地域の魅力や体験もSNSで多言語発信するといいのではないのかと思いました。今は、まだ、コロナの影響で、外国人観光客がなかなか入国できない現状がありますが、これから少しづつインバウンド観光の需要も回復する可能性があるので重要な課題かなと思います。

例えば、次のような情報は私たち留学生にとっては非常に新鮮な活動だったのでSNSで紹介してもらいたいと思います。来訪者が参加できる畑作業です。こうした活動に、地域の人が力を貸してくれるといったことは、外国人観光客にとっては体験型の活動として新鮮なものだと思いました。日本での旅行の思い出としても貴重な体験です。今後のリピーターも増えるかもしれません。国内での知名度はもちろん大事ですが、海外の知名度も上げられる地域活性化になるのではないでしょうか?

最後になりますが、鈴木さんのお話は、多文化共生を推進している現在の社会にあった活動だなと思いました。私たち留学生も今回のお話を参考に、外国人観光客を受け入れる「新しい価値」を見つけることができればと思います。
 

道の駅しょうなんの周辺で体験できるアクティビティ事例

道の駅しょうなんの周辺に住んでいる住民の活動を集める活動