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若者と地域の共存を目指した活動を企画03 ~地域から学ぶイベントの作り方と地域イベントに参加する意義~

特集

2023.03.17

観光メディア制作aでは、1月21日、22日、八鶴館、文化財カフェ・サントス(以下、サントス)と行った東金市にある文化財を活用し、『7200秒の東金フィルム–光と映像で時を超えて–』(東金商工会議所主催)という映像祭を企画し実施しました。
本映像祭は、観光庁「地域独自の観光資源を活用した地域の稼げる看板商品の創出事業」の一環として実施しています。学生たちは、企画の段階から、東金市及び東金商工会議所と連携を図り、多くのアイデアを紡いできました。そうした活動の中で企画された案が上記の事業として採択されました。採択後も、具体的な企画の推進方法や運営方法などについて、<まちなか先生>と称する地域で活躍している人材とともに立案検討をおこなっています。
そうした活動について、学生からの報告を、今回の企画の軸となる「企画・運営」「食」「演出」「広報」に分類し、四回に渡りご紹介したいと思います。
今回は、「演出」という軸で活動したメンバーからの報告です。

東金商工会議所青年部の皆様からペットボトルを活用したキャンドルの作り方を教わりました

○ 観光学部3年 杉原 翔

私は、今回、自分達が企画し実行した映像祭のイベント会場周辺を演出するチームとして活動してきました。とくに、今回の映像祭の会場となった東金市の文化財である八鶴館と文化財カフェ・サントスの外周にある公園や駐車場といったオープンスペースを演出することが目的でした。また、ナイトタイムエコノミーの推進事業としておこなっている活動だったので、夜の外部空間を演出しなくてはいけないという難題が投げかけられました。
そこで、私たちは、東金市でも先駆的に実践されている竹灯籠やキャンドルナイトイベントを参考にすることから始めました。そこで、八鶴湖クリーン作戦でキャンドルナイトイベントを運営している東金商工会議所青年部の方々にお話を聞くこととしました。作り方や管理の方法など全くわからなかったので、教えてもらわないと何も始まらないと思ったからです。こうして直接相談にうかがうと、「12月18日に行われた東金商工会議所青年部主催キャンドルナイトイベントの運営ボランティアに参加してみないか?」というお話になりました。その前段として、キャンドルの制作も行うということだったので、そちらもお手伝いさせてもらいました。ペットボトルを再利用し、2,000個近くのキャンドルを手分けして作りました。
おかげさまで、製作工程やイベント運営のノウハウ、必要な資材など、多くのことを教えてもらいました。また、イベントに参加したことで、キャンドルナイトイベントの課題も知ることが出来きました。おかげで、1月22日に実施したイベントに生かすことが出来ました。

最後になりますが、こうしたイベントにチームリーダーとして関わり、わかったことをお話しします。「チームリーダーは、取り組みに際し、チームの個々人に役割を割り振って、個々人が責任を持って動けるようにしないといけない」ということでした。「チームリーダーが全てをやるわけではない」ということです。
どうしても、自分でやったほうが早いと思ってしまうところがあるのですが、それでは、自分が全て動くことになり、パンクしてしまうことを知りました。多分、仕事に就くと、こうした機会で得た反省が生きてくるのではないのかと思いました。

キャンドルの構造を担うペットボトルの加工の仕方を教わりました

屋外「演出」のメンバーで2,000個近くのキャンドルづくりを行いました

○ 観光学部3年 范 亦妍

私は、演出チームとして、八鶴館を中心に、イベント会場の周辺をライトアップする担当になりました。イベントが上手く進むためにも、キャンドル製作のお手伝いやキャンドルナイトイベントの運営のお手伝い、花火大会のお手伝いなど地域イベントにも率先して参加しました。こうした経験を通して、私たち学生が地域の人たちとの繋がりを作りながらイベントを開催することの意義について学びました。

台湾から留学してきてすぐの授業だったため、こうしたプロジェクト型の授業に戸惑いを感じました。とくに、授業内容の進め方も、座って先生の話を聞いているだけでは何も始まらない授業なので、日本人の仲間達たちがサポートしてくれなかったら何も理解できませんでした。そのため、イベントの企画をするといっても、周りの意見を聞くことしかできず、自分から質問や意見もできませんでした。ただ、「わからないことを自分から聞かないと、ずっとわからないまま」だということは学びました。意味を誤解して間違った行動をとるなど、周りの学生に迷惑をかけることもありました。

ただ、先に述べた通り、イベント開催のためのお手伝いなどをする中で、開催の目的と授業の進め方が少しずつわかるようになり、チームの仲間たちとの交流も増えていきました。わからないことを聞けるようになったことは大きな成果でした。
ただ、こうしたプロジェクト型の授業では、自分から行動することが、最も大事だと思います。周りの指示を聞くことだけではなく、自分の思考や判断が必要だと思いました。自分から「どうしてこんなふうにやるのか?」「どうしたらもっと順調に作業できるのか?」ということを自分で考えることができないと、チームの仲間と相談し合ってもあまり意味がないのではないのかとも思います。そのためにも、もっと日本語をおぼえコミュニケーションをとれるようにしていきたいと思います。

東金商工会議所青年部の方々と作ったキャンドルでタワーを作りました!

キャンドルナイトイベントの会場にてキャンドル設置準備中の様子

○ 観光学部3年 須賀 由樹子

私は、八鶴館周辺に設置するキャンドルを彩るイラストに関わる企画を担当しました。
このイラストに関わる企画は、イベントの約1ヶ月前から動き出しました。
キャンドルは、ペットボトルをリサイクルした器に、LEDのロウソクを入れ、光らせる仕組みになっています。そこで、ペットボトルの表面に、イラストを書いた紙を巻きつけることにしようということになりました。
今回の活動を通して、地域の方々とのコミュニティを創出していくという課題を検討していました。そこで、<まちなか先生>の一人になってくれていた本学の地域連携推進センターのスタッフの方から、「福祉総合学部福祉総合学科子ども福祉コースと連携してみては?」とお声がけいただき、本学の子ども福祉コースの先生と大学の近傍にあるひまわり保育園の担当の方を紹介していただきました。
一つ返事で了承が得られ、福祉総合学部が中心となり、ひまわり保育園の園児と交流をしながらイラストを描く会を催すこととなりました。おかげさまで、イラストを約30枚描いてもらうことができました。
ちなみに、園児たちの描いた絵は、私たちの想像を超えており、野菜を切りその断面をスタンプにしてイラストにするというものもありました。おかげで、とても華やかなイラストが何枚も会場を演出しました。

地域の子供たちが参加してくれた数はほんの僅かでしたが、今回のイベントに参加してくれたことは嬉しく思っています。園児たちと、直接、お話しする機会はもうないので、「当日も、見にきてくれたかな…」と想像を膨らませるしかありませんが、見にきてくれているといいなと振り返り、またこうした機会を持てればと願うばかりです。

本学子ども福祉コースの学生のサポートで子どものイラストを利用したキャンドルを製作中