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【観光ビジネス特別講座】 観光ビジネスの「人と仕事」を、現場の見学から学ぶ

学生たちの声

2023.09.14

8月25日から9月1日の間に開講された「観光ビジネス特別講座」はキャリア形成科目の一つで、学生たちは観光ビジネスの現場を見学し、観光ビジネスが提供する経済的価値と社会的価値について実地で学んできました。

本講座は「エアライン」と「ホテル」の2つのビジネスを対象に、第一線で活躍されている「人」から直接話を聴き、最前線の「仕事」を目の当たりにすることを通じ、社会で果たしている役割や、顧客に提供している高い価値を現場の視点から学ぶとともに、今後の自分自身のキャリア形成に活かすことを目指しています。

以下、参加した学生たちの声をご紹介いたします。多大なご協力をいただきましたホテルオークラ東京ベイ、日本航空、JALカーゴサービス、JALスカイ、JALグランドサービスの皆さまに、この場を借りて厚く御礼申し上げます。

《見学1日目:ホテルオークラ東京ベイ》

○観光学部1年 依田 七海
私たちは観光ビジネス特別講座の見学1日目にホテルオークラ東京ベイを訪れました。3日間にわたる見学の中で唯一のホテル見学です。

まず、私たちはホテルの中を見学させていただきました。レストランや結婚式場、いろいろな客室、最もグレードの高いロイヤルスイートルームまで紹介していただきました。たくさんの種類の客室がありましたが、どのお部屋もお客さまが快適に過ごせるようにさまざまな工夫がされており、素敵な時間を家族や大切な人と共有できるようとても配慮されていることが伝わってきました。

それだけではなく、案内していただいている最中に困っているお客さまがいらっしゃった時、素早く丁寧な対応をされていて、とても感動したことを覚えています。私も将来サービス業に就きたいと考えているので、お客さま第一の、おもてなしの心を持つようにしたいと思います。

その後、ホテル業界や、ホテルで働く上での心構えについてお話ししていただきました。その中で、ホテル流の挨拶を伝授していただき、とても勉強になりました。誰もが普段から当たり前にしている挨拶ですが、コミュニケーションをとるにあたっての基本で、一番大切なことです。

今回のホテル見学を通して、仕事に向きあう姿勢など、たくさん学ぶことができました。この先どの仕事に就いたとしても、今回の貴重な経験を忘れずに活かしていきます。

ロイヤルスイートルーム見学中

ホテル流挨拶の実践

《見学2日目:成田空港》

○観光学部2年 丹野 杏樹
見学2日目は、成田国際空港にて3つの職場を見学してきました。

まず初めにJALカーゴサービスという航空貨物を扱う会社の上屋(倉庫)の見学をしました。ここでは、仕事の内容や飛行機で貨物を輸送することの重要性について資料をもとに学び、その後、上屋の見学をしました。上屋とは輸出入貨物の保管や荷㭭きなどを行う施設で、どのような流れで貨物が私たちの元へ届き、送られていくのかを実際に見ることができました。今までは考えもしなかった航空貨物の流れを身近に感じることができ、貴重な経験となりました。

次にJALスカイという成田国際空港の国際線・国内線の旅客業務とオペレーション業務を担っている会社の見学をしました。国際線カウンターでは、クラスごとに異なるサービスや装飾をされていることなどを説明していただきました。国内線カウンターでは、国際線との乗り継ぎ動線や搭乗手続きをするカウンターの位置との関係性などを教えていただきました。オペレーション業務では飛行機を停めるスポットのコントロールや、現在の風の様子などの情報を無線を使ってパイロットと共有したりしていました。
JALスカイについては接客業のイメージしか持ち合わせていなかったのですが、今回見学させていただいて、オペレーション業務も担っていることを初めて知りました。

国際線チェックインカウンター付近にて

最後にJALグランドサービスを見学してきました。ここではお客さまが預けた手荷物を貨物コンテナへ入れて飛行機に搭載する出発便と、それとは逆の到着便の一連の流れについて説明を聴きました。

また、今回は実際に到着便の誘導や荷卸しなどを間近で見ることができました。そこでは到着した便からお客さまが降りてくるのと同時に飛行機内の手荷物を素早くおろしているところや、次の便のために給水車を使って減ってしまった水の補充をしているところなど、普段見ることのできない裏側を見学させていただきました。

普段、私たちは、飛行機から降りて流れてきた手荷物を受け取っているだけですが、それは多くの人たちの効率を重視した正確な仕事によって成り立っているということを知ることができました。

ヘルメットと安全ベストを着用して見学へ

今回JALの見学を通して、普段は気づくことのない飛行機の一面を知ることができました。そして、観光業には、表面、裏面を含め、さまざまな仕事があることをあらためて実感し、充実した一日を過ごすことができました。

《見学3日目:羽田空港》

○観光学部2年 狩俣 結有
私たちは、今回、JAL SKY MUSEUMと安全啓発センターへ見学に行きました。

JAL SKY MUSEUMには、CAさんの初代からの制服や歴代の飛行機の模型などが展示されており、ここに来ることでしか知ることのできないJALの歴史について学びました。

また、JAL SKY MUSEUMの隣には格納庫もあり、そこでは整備されている飛行機を間近で見ることができました。そこで最も印象的だったのは、飛行機の座席が外されて整備されていたことです。飛行機の整備は毎日やるものから1、2年や7年周期で行われている整備があり、飛行機の部品を一つ一つ取り外し、それぞれ丁寧に細かいところまで点検するそうです。普段飛行機に乗っていて、まさかいつも座っている座席が取り外せるとは思いもしなかったのでとても驚きました。

また、飛行機は間近で見ると想像以上に大きく、そんな飛行機の細かいところを一個ずつ点検し、その細かい点検により事故を防ぐことができていると考えると、整備士の仕事は普段お客さまからは見えませんが飛行機を支えるとても大事な仕事だということがわかりました。

私は、将来グランドスタッフになりたいと考えていますが、ここに来るまで整備の仕事について正直興味がありませんでした。しかし、今回の見学で一つの飛行機を飛ばすのに多くの人たちが関わっていて、その人たち全員が一つのチームとなっていることを学び、将来航空関係で働こうと考えている以上、それぞれの仕事を知ることも大事だということもわかりました。

格納庫で説明を聴く様子

ボーイング777型機をバックに

安全啓発センターでの見学では、私たちはJALが過去に起こした事故について学び、特にJAL123便墜落事故についてのお話をたくさん聴きました。私は、ここに来るまでこの事故について何も知りませんでしたが、当時の資料がそのまま残されていて、事故についてさまざまな視点から学ぶことができました。

また、亡くなった方々の遺品や事故機の破片なども展示されていて、話を聴く以上に事故について容易に想像ができ、もし自分の家族がこの飛行機に乗っていたらと考えただけで心が痛くなりました。

このように、事故当時のものをそのまま残しておくことで事故から目を背けず、常に向き合うことができ、安全を第一に考えられることを今回の見学で知ることができました。私も将来仕事をする時は、常に「安全第一」を念頭に置き、働いていきたいと思いました。