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DEEP KYOTOで観光を学ぶ ~「国内研修」の授業から~

国内研修

2024.02.28

観光学部では、海外と国内でそれぞれ数日現地でのフィールドワークを行う「海外研修」、「国内研修」という授業が用意されており、誰でも履修することができます。

そのうち、今年度の国内研修のひとつ、「京都研修」が2月18日から20日までの2泊3日で行われました。参加したのは1年生から3年生までの観光学部生18人。引率は、以前京都の大学で観光学、京都学を教えていた京都に関するエキスパートの教員です。

全体で訪問したのは、社寺では世界遺産「仁和寺」、日本最大の禅寺「妙心寺」、そして羽生結弦ファンの聖地で陰陽師ゆかりの「晴明神社」。また、施設では、京町家を開放して見学ができる「西陣くらしの博物館冨田屋(とんだや)」、京都画壇の巨匠の邸宅と庭園が観られる「白沙山荘 橋本関雪記念館」、そして京都の伝統工芸の素晴らしい作品を展示している「西陣織あさぎ美術館」の3館に足を運びました。通常の京都観光ではなかなか訪れないところですが、3館とも特別に館長から直接解説や案内をしていただき、京都の奥深さを体感することができました。

また、2日目は午後からグループでのツアーとなり、各班では嵐山や宇治などの観光地を訪れたり、実際の製茶作業に触れることができる老舗茶商で貴重な体験をしたりしました。移動も市民が利用する鉄道やバスを使うことで、京都のオーバーツーリズムの現状を知り課題を考える機会にもなりました。夜は、グループ行動をお互いに報告し合ったり、宿の支配人にコロナ禍をどのように乗り切ったのかといった話を直接伺うなど有意義に過ごしました。

以下は、参加した学生の感想の抜粋です。

「訪れた場所で話をしてくだった方すべてが、京都の歴史や伝統的なものについて詳しく興味を惹くように話されているのを聞いて、京都への深い愛を感じた」

「特に観光公害を感じたのは路線バスだ。バスが来ても満員で乗れないため、多くの観光客がバス停で待たされていた。それによって路上がバスを待つ人で溢れかえり、通行人が通れなくなってしまうところもあった。深刻な状況を知ることができて良かった」

「この研修で京都の建物における「庭」の重要性に気づいた。今回の研修で訪れた場所にはほぼ全ての場所に庭があった。なぜこれほどまでに庭が重要視されているのかとても不思議に思ったが、昔は家の中が薄暗かったため坪庭で明かり取りをしたり、画家が自身の理想郷を3次元の山水画として庭に再現したり、それぞれの事情があることに感銘を受けた」

「京都に詳しく様々な方と交流のある教員だからこそ可能になった貴重な研修だった。この研修がなければ訪れることのなかった場所、知ることのなかったことがたくさんあり大変満足した」

それぞれの学生が貴重な体験をして観光への理解を深めることのできた研修でした。

世界遺産「仁和寺」の仁王門前で

臨済宗「妙心寺」の前で

「西陣くらしの博物館冨田屋」の室内を見学

冨田屋の玄関で

橋本関雪記念館から見た大文字山

西陣織あさぎ美術館の入口

八坂の塔