ゼミ活動
2024.05.22
城西国際大学は芝山町と連携協定を結んでおり、観光学部が芝山町観光協会と連携して同町の観光開発を支援しつつ、地域課題の実践的解決力を磨いています。
今年度の観光学部多田ゼミでは芝山町立芝山古墳・はにわ博物館を対象に、魅力向上プログラムの開発・提案を行います。4月27日(土)にはキックオフイベントとしてゼミ生が同博物館を訪問しました。
千葉県は全国でも有数の古墳が多い地域であり、約1万3千基の存在が確認されています。芝山町周辺には殿塚古墳・姫塚古墳という地域の首長級の人物が葬られたと考えられる大型前方後円墳が存在します。古墳・はにわ博物館はそれらの古墳から発掘された埴輪を展示する、世界唯一の埴輪専門博物館です。同館で展示されている殿塚古墳・姫塚古墳出土埴輪は令和6年3月に国の重要文化財に指定する答申がありました。
ゼミ生は学芸員の方から展示内容の説明を受けるとともに、研究室や収蔵庫などのバックヤード、殿塚古墳・姫塚古墳、高田2号墳を視察しました。通常ではなかなか見ることができない博物館の裏側にゼミ生たちも興味を持ち、古代に思いをはせたようです。学生の見学コメントをいくつか紹介します。
「私は伝統文化に興味があるので、博物館でも古墳でも今まで知らなかったことをたくさん知ることができましたし、古代人の大変さも知ることができました。昔、その土地に住んでいた人たちがどんなふうに暮らしていたのか、食べ物や服装などを千年以上たった現在知ることができるのは不思議です」
「今回の見学の楽しさは90点です。古墳や埴輪を知らない私たちでも分かるような説明や展示があったからです。しかし、展示の文章量は丁寧なだけに量が多く、博物館に慣れしていない人にとって、読みづらかったり、飽きやすいのかなとも感じました。音声案内があると良いと思いました」
「今回の見学を通じて、埴輪が単なる装飾品ではなく、古代の信仰や社会構造を映し出す重要な文化財であることを学びました。このような形で日本の歴史をより深く知ることができ、貴重な体験となりました」
今後、1年間を通じて現地調査等を通じて芝山古墳・はにわ博物館の魅力を向上させるプログラムの開発・提案を行ってゆきます。
古墳・はにわ博物館では学芸員の方から展示の解説を受けました
多数の埴輪が展示されていて、ゼミ生それぞれに推し埴輪ができました
展示室を見学した後、通常は非公開のバックヤードを見学しました
修復工作室では修復中の土器などを拝見しました
収蔵庫には大量の出土品が収められていました
古墳の現地巡検も行いました
古墳に登って古代人と同じ場所に立ち、祀りを行っていた気持ちを体感しました